テレワークは通勤よりも昇進しやすいのかどうなのか?問題
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新型コロナの影響でテレワークを実施する企業が増えてきた昨今。「果たしてテレワークはアリかナシか?」を調べたデータ(R)が出ておりました。
これはレンセラー工科大学の研究で、ティモシー・ゴールデンさんというテレワーク研究の第一人者が行ったもの。在宅勤務で仕事の生産性はどうなるの?って疑問を20年にわたって調べてきた大御所であります。
まず博士の問題意識を紹介しておくと、
テレワークは、ワークライフバランス改善し、を仕事の満足度を高める働きがあると以前から言われている。しかし、キャリアアップを目指す従業員にとっては、テレワークは意欲の欠如を示すものとみなされることが多いため、慎重に行われるのが一般的になっている。
みたいになってます。すでに「テレワークはいいものだ!」ってデータは多いのに、まだネガティブなイメージがはびこってるのはけしからん!といったところでしょうか(そこまで言い切ってませんが)。
事実、当ブログでもテレワークのメリットを示したデータをいくつか紹介していて、
などの話があったりします。もちろんテレワークが万能とは申しませんが、意外なほど有利なデータが多いのは事実でしょうね。
で、今回の調査で何を調べたのかと言いますと、
- テレワークってキャリアアップに影響しないの?
ってポイントです。テレワークをすれば必然的に周囲とのコミュニケーション量が減るし、その点でキャリアにも影響が出るんじゃないか?ってとこですね。
というわけで、博士は461人の労働者を集めて定期的なアンケートを実施。6年にわたって参加者の働き方と昇進や昇給の変化を集めて、それぞれのデータを付き合わせたんだそうな。
そこでどのような傾向が浮かび上がったのかと言いますと、
- 基本的にテレワーカーでもオフィスに勤務している人と同じ確率で昇給する可能性はある。ただし、テレワーカーの賃金は同じようには上がりにくいため、勤務時間を増やすなどして会社に「献身」を示す必要がある
- テレワーカーが同じように昇進するために最も重要なポイントは、職場でのテレワークが普及しているかどうかだった。テレワークが広く受け入れられている職場では在宅勤務者でも昇進率は高かったが、在宅勤務者が少ない職場では昇進率が低くなった
- テレワークの時間が多い場合は、上司と直に会う回数が多い人ほど昇給率が高くなった
ってことでして、テレワークに理解がある会社じゃないと昇進も昇給も難しいという、「そりゃそうだろうなぁ」って結論になっております。ってことは、まだ日本だと難しい働き方なんかな……。
しかし、上でも触れたとおり、近年では「テレワークは仕事の効率を上げるよ!」ってデータが増えてまして、273人を対象にした研究(R)だと、
- マーケティング業の生産性は13%上がる
- プログラミングの生産性は24%上がる
- 会計の生産性は10%上がる
- エンジニアリングの生産性は23%上がる
- ファイナンスの生産性は6%上がる
- セールスの生産性は15%上がる
みたいな数字も出てたりします(平均で週2日をテレワークにした場合の数値)。なので、日本の企業も試してみちゃいかがかと思うわけです。