通勤はオワコン!在宅勤務にするだけで13.5%も生産性が伸びるぞ!という実験
通勤時間が人生の幸福を決める!なんて話をたまに書いている当ブログ。オフィスが遠いほど離婚が増えたり肥満になったりと、体に悪いことばっかなんですよ。
で、近ごろチェックした論文(1)では「在宅勤務が最強だ!」って結論になってていい感じでした。
働く場所を変えただけで生産性は上がるか?
これはスタンフォード大学によるRCTで、中国のシートリップ(旅行代理店)の従業員508人が対象。全体を以下の半分にわけております。
- 週4日の在宅勤務
- 従来どおりオフィス勤務
そのまま9カ月ほどいつものように仕事を続けてもらったんだそうな。どちらのグループも勤務シフトや使うシステムはまったく同じで、 たんに「働く場所が変わったらどうなる?」ってとこを調べたわけですね。
在宅勤務で集中力が増しで休憩時間が減少
それでどんな結果が出たかといいますと、
- 在宅勤務グループは……
- 仕事の達成度が13.5%もアップ!(実働時間と売り上げで計算)
- 離職率が50%も低下!
- 仕事の満足度が上昇!
って結果だったんですな。このほかに特に副作用は確認されなかったようで、まさにいいことずくめであります。
こういった変化が起きた理由はさまざまですが、多くのデータを見てますと、
- 病気になる回数が減った
- 集中力が持続して休憩時間が減った
って2つがデカいみたい。在宅勤務というと「集中力を保つのが難しい」といったイメージがありますけど、実際は在宅のほうがジャマが入らなくて働きやすいっぽい。私も在宅がメインなので、このへんはわかりますなぁ。
ちなみに、この実験により社員の生産性が上がったおかげで、シートリップは年に1,900ドルのコストを削減できたとのこと。生産性が13.5%も上がれば、それぐらいはいくでしょうな。
まずは週1〜2の在宅勤務デーを作りたい
ただ、研究者いわく、従業員のなかには「孤独すぎて在宅勤務はムリ!」と答えるケースも一定数いたそうなんで、誰にでも無闇に自宅作業をすすめるのも得策じゃないとのこと。同時に、自宅で両親と一緒に住んでる人の場合は、やっぱり「オフィスのほうがいい!」と主張するケースもあったそうなんで、そこは考慮したほうがいいっぽい。やっぱ私のように超内向型な人間ほど在宅勤務に向いてるのかもですな。
以上をふまえたうえで研究者いわく、
週に1〜2回だけ在宅勤務の日を作るのが理想かもしれない。日数をそれ以上増やしてしまうと、今度はチームの結束にヒビが入る可能性がある。会社が従業員の希望を聞いたうえで、在宅勤務の日を決めていくといいだろう。
そもそも、週に5回も会社に行くという慣例は、たんに工場で大量生産を行っていた時代の名残にすぎない。それにも関わらず、いまだ多くの企業が従業員を同じように扱っているのは、自分にとっても不利でしかない。
とのこと。週5日勤務は産業革命のころの異物なので、すでにオワコンなんだ、と。そんなわけで、私は今後もひたすら在宅勤務であります。