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関わるとヤバい性格の人間が使ってくる【心理トラップ】を5つのステップにまとめてみましょう

 


ここ最近、趣味で「ダークトライアドの人間関係」に関する研究をいろいろ見てたりしました(R,R,R)。

 

簡単におさらいしておくと、ダークトライアドってのは心理学の用語で、「人間が持つ3つのヤバい性格」を指しております。これにはマキャベリズム、サイコパシー、ナルシシズムが含まれていて、

 

  1. マキャベリズム: この特性を持つ人は、他人を操作し、自分の利益を最大化するために冷酷で計算高い行動を取る傾向がある。

  2. サイコパシー: サイコパシーを持つ人は、感情や共感性が低く、衝動的に行動し、他人に対する共感や良心の呵責をほとんど感じない。

  3. ナルシシズム: 自己愛の極端な形で、自分自身を過剰に評価し、他人からの賞賛を強く求める一方で、他人を軽視する傾向がある。

 

って感じになります。当然、ダークトライアドの特性を持つ人は、人間関係においては長期的に問題を引き起こすことが多いので、できるだけ関わらないのが吉。周囲の人に心当たりがあるときは、できるだけ遠ざかっておくとよいでしょう。

 

で、上述のデータを読んでたら、「ダークトライアドの人づきあいってパターンがあるよなー」と思ったので、そこらへんをざっくりまとめておきます。いまの上司や友人、パートナーなどにダークトライアドの疑いがある場合は、以下のパターンを参考にしてみてください。

 

また、以下にまとめたのは、複数の文献をもとに私が思った“ダークトライアドあるある”でして、明確にデータで支持された知見じゃないところはお気をつけください。「ダークトライアドってこんな感じでコミュニケーションの段階を踏んでいくよなー」と、私がなんとなく思った点をピックアップしただけなんで。

 

では、具体的に見てみましょうー。

 

 

  • ステップ1. 最初はやたらと愛情をアピってくる:いわゆる「ラブボミング」ってやつで、たいていのダークトライアドは、こちらの信頼をスピーディに得るために、知り合って間もないころは、ガンガンに愛情を伝えるメッセージを送ってきたり、めっちゃ豪華なレストランに誘ってきたりして、できるだけスピーディに仲を深めようとします。ダークトライアドは、人間関係を作る際に時間と手間をかけたくないので、とにかく序盤の展開が速いことが多め。これはナルシシストがよく使う手法なので、ヤバいぐらいの愛情を序盤でぶつけてくる相手には警戒するのが吉っすね。



  • ステップ2. 少しずつこちらをなめてくる:いったんラブボミングが終わったら、次は少しずつ「相手をなめる」フェーズに入ります。たとえば、付き合い始めのころはガンガンに褒めまくってくれたのに、いざ付き合いはじめたら、「その髪型どうかなぁ」とか「もっと友達といるときは笑顔でいたほうがいいよ」みたいに、チクチクとこちらの“改善点”を提案してきたりとか。これで自分の支配力を高めようとするわけですね。



  • ステップ3. どんどんこちらを孤立させようとする:さらにステージが進むと、今度はこちらを友人や家族から孤立させようと試みてきます。たとえば、「あの友達はあんま良くないんじゃない?」「家族と会うなら自分は先に帰るよ」みたいなことを言いだして、こちらを周囲から孤立させてみたりとか。周囲から孤立させて自分への依存度を高めるのは、新興宗教でもよく使われる手口っすね。


  • ステップ4. こちらを下げ始める:最初はあんなに褒めまくってたのが、ここからは相手を下げるフェーズに入ります。たとえば、「あのカップルはもっと良い店で記念日を祝ってるみたいよ」とか「君の同僚はもっとスピーディに仕事を片付けてたけどね」みたいなことを言いだして、こちらに嫉妬と競争心を生み出そうとするのが定番のやり方。こうやって定期的に相手の自尊心を下げることで、こちらの心理をコントロールしやすくしようと試みてるわけですな。


  • ステップ5.こちらの現実感覚を少しずつ狂わせていく:いわゆる「ガスライティング」ってやつで、このフェーズに入ると、ダークトライアドはこちらの現実に疑問を抱かせるように仕向けます。たとえば、

    ・重要なミーティングを設定したあとで、相手に「そんな約束は絶対にしていない。おかしいのはあなたです」と言い張る。

    ・相手を何度も侮辱し、後になって詰め寄られた際に「そんなことは言ってない」と主張する。

    ・会社で相手をいじめ抜いた後、相手がクレームをつけてきたら、「お前は敏感すぎる」「ただの冗談だ」と言い張る。

    ・仕事のプロジェクトがもう少しで成功すると伝えた後で、「成功までちょっとの我慢だ」と言い続け、延々と引っ張り続ける。

    みたいなパターンがあります。これを行うことで相手に自分の精神状態を疑うように仕向けたり、相手の認識を真っ向から否定したりして、さらにこちらをコントロールしようと試みるわけです。ガスライティングを行う人は、「それは全部気のせいだ」「ただの想像だろ?」「何を言っているのかさっぱりわからない」「過剰反応しすぎじゃない?」みたいなことを言いがちなので、ここらへんのワードを連発する相手にはご注意ください。

 

 

ってことで、だいたいステップ5まで関係が進んじゃうと、結構ダークトライアドの術中にハマった状態になっちゃいますんで、くれぐれもご用心あれ。定期的に相手との関係をモニタリングしつつ、自分との関係性をチェックしてみると良いでしょう。どうぞよしなに。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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