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NHKのマインドフルネス特集が、瞑想ビギナーにはかなりオススメだった

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インテルが研修に瞑想を導入したそうで、ますます盛り上がりつつあるマインドフルネスですが、2014年5月14日放送のNHK「きょうの健康」でもマインドフルネス瞑想が取り上げられていてビックリ。




講師は、「ストレスに負けない生活」でいち早く日本にマインドフルネスを紹介した早大教授の熊野宏昭氏。「ストレスに負けない生活」は、わたしもいまだに参考にしている良書であります。


具体的に紹介された方法は「きょうの健康」に紹介されてまして、おおまかに言うと、


  1. 「〜と思った」法:「あ〜、今日は失敗したな〜」という考えが浮かんだら、すぐに語尾に「…と思った」とつけくわえて、 ネガティブな感情に巻き込まれないようにする方法。「脱フュージョン」と呼ばれるテクニックで、ACTのような第三世代の認知療法では超メジャーな方法であります。
  2. 川と葉っぱのイメージ訓練:これも第三世代認知療法ではメジャーな方法。瞑想をしながら川辺のイメージを思い浮かべ、思考や感情が出てきたら、その川を流れる葉っぱに思考と感情を乗せて流れ去っていく様子を想像するというもの。わたしはシンプルに呼吸に集中し続けるほうが好きなので、この方法は使っていないんですが、どうしても集中力が続かないときには良いテクニックかもしれません。
  3. 周囲の音を観察する:きょうの健康」サイトに用意された音声ファイルを使って、「波の音」や「電車の音」などに意識を次々と向けていくトレーニング。日常生活でも「車の音」や「風の音」を使ってできる方法で、マインドフルネス瞑想の世界では「オープン・モニタリング」などと呼ばれております。


いずれも第三世代認知療法で実際に使われているテクニックを、初心者にもわかりやすくアレンジしていて良い感じ。あえて付けくわえるとすれば、これらの方法を「嫌なストレスをすぐに消すぞ!」と思ってやってはいけないってところでしょうか。


ここでのポイントはストレスを消すことじゃなくて、自分の思考と感情をじっくり観察する方法を学ぶところにありまして、わたしの経験からしても、いくら瞑想をしてもストレスが消えないことはザラにありますからね(笑)。


そこで「なんだよ!瞑想なんてダメじゃん!」と切り捨てずに、「なんだよ!瞑想なんてダメじゃん!……と思った」と付け加えて、自分の感情をモニタリングしてみるのがコツかなーと思います。

photo credit: Jiuck via photopin cc
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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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