科学的に意志力が鍛えられる7つの方法を実際に試してみた結果
ここ数年、心理学の世界では「意志力」に関する研究が進んでおります。当ブログで紹介したところでも、
などなど、とにかく「意志力やセルフコントロール力が大事!」ってデータがそろいつつある感じ。
というわけで、1年前に「ほぼすべての科学者が賛成する定番の意志力トレーニング法」をまとめことがありましたが、その後も具体的なテクニックがいろいろ出てきましたんで、わたしが実践してみた感想をふくめてご紹介します。
ちなみに、各トレーニング法の効果についてはは、以前にスタンディングデスクの作業速度を計測したときとほぼ同じ方法を使っております。非常におおざっぱな数字ですが、だいたいの目安にはなるでしょう。
1 1日10分の瞑想 ★★★★★
当ブログでおなじみの瞑想には、意志力アップの効果もあったりします。2008年のデータ(1)だと1日10分の瞑想を2〜3日続けただけでも集中力があがり、作業の先延ばしがなくなったとか。
個人的な実感しては、やはり瞑想が一番効果があったように思います。1つの仕事に没頭できるようになったわけじゃなくて、「あ、いま気がそれてるな」とすぐに気づいて、目の前の作業にすぐもどれる感じ。もともとは、原稿を5分書いたらついAmazonの「おすすめ商品」を見ちゃうような状態だったんで、これはかなりの進歩だと思います。
2 姿勢を正す ★★
姿勢と意志力の関係については1999年の実験(2)がありまして、参加者たちに「背中が曲がってる」と気づいたらすぐに背筋を伸ばすようにお願いしたんですね。すると、2週間後には意志力テストの結果がグンとあがっていた模様。
こちらは、以前に「LUMOback」という猫背矯正ガジェットを使ったことがあったものの、残念ながらわたしの作業効率には影響が出ませんでした。しかも、「LUMOback」の使用を止めたらまた猫背にもどってしまってガッカリ。なかなか難しいもんです。
3 エクササイズ ★★★★
「たった週1のエクササイズでも意志力はガッツリと上がる」にも書いたとおり、週イチのジム通いを2カ月続けたら、忍耐力が上がり、先延ばしをしなくなったんだそうな。
これは、わたしの実感から言っても正しい感じでして、実際にエクササイズをサボッた週などは、作業効率がガクンと落ちちゃう傾向がハッキリと出ております。エクササイズの内容は、筋トレでもHIITでも何でもいいんで、とにかく自分の決めたスケジュールを守るのが大事。
4 家計簿と食事日記をつける ★★★
以前に「『家計簿』と『食事日記』で意志力がアップする理由」で書いたとおり、家計簿や食事日記にはセルフモニタリング能力を高める働きがあったりします。
これは「意志力アップ」の面では効果がよくわからず。まぁ微妙に作業の効率は上がった気もしますが誤差の範囲かも。しかし、そこを置いても家計簿と食事日記のメリットはすさまじいので、広くオススメしたいところではあります。もはや家計簿なしに生きていける気がしない。
5 利き手じゃないほうの手を使う ★
あえて利き手じゃないほうの手を使い、ペンを持ったりマウスを操作してみる方法。アホみたいな話ですが実証データ(3)がありまして、どうもヒトの脳は不慣れなことに挑むほど意志力があがるんだそうな。
ただ、この方法に関しては、そもそも違う手を使う時点で作業に支障が出ちゃうんで、まともに続きませんでした(笑)どなたか試してみて効果を教えてください。
6 ハンドグリップを握る ★★
ヒマをみては握力トレーニング用のハンドグリップを使うという方法。こちらもアホみたいな話ですが実証データ(4)がありまして、手の力が出なくなるまでハンドグリップを握りまくるだけで意志力がついていくらしい。
わたしの場合は、発泡ウレタンでできた「カオマル」を作業の合間に握ったりしてたんですが、正直、効果のほどはよくわからず。特に作業スピードのアップにはつながりませんでした。ただ、以前にも書いたとおり、なんかをいじりながら作業を行うと妙にスッキリした気分になるので、その点では、いまも愛用はしております。
7 片鼻呼吸法 ★
片鼻呼吸法はヨガで行われるテクニックで、心拍変動をおさえて意志力を上げる効果が認められております。その具体的な方法については、「ヨガの『片鼻呼吸法』で意志力がアップするらしい」をどうぞ。
といっても、かく言うわたしは片鼻呼吸法を続けることができませんでした。なにせ手順がめんどうなもんで、これを1日15分もやるのは至難の業。これが続く人は、もとから意志力が高い方なんじゃないでしょうか。ただ、データでは割と早めに心拍変動に影響が出るようなんで、すぐに意志力が必要な場面では使えるのかも。
まとめ
そんなわけで、いろいろと試してみましたが、個人的には瞑想とエクササイズが最強という結果に落ち着いております。次点で家計簿と食事日記ですかね。とはいえ、人によってはハンドグリップのほうが長く実践できる!というケースもあるでしょうから、まずは自分にあったものを探してみたくださいませー。
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