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ヨガの「片鼻呼吸法」で意志力がアップするらしい

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ケリー・マクゴニガルの「スタンフォードの自分を変える教室」には、手軽に意志力がアップする方法の1つとして「心拍変動を高くする」ってテクニックが出てきます。

 

 

これは、心拍数のゆらぎを表す数値でして、心臓がドクンと動く感覚が長くなったり短くなったりしたほうが、神経が正常に作動してるって意味になるんですな。逆にストレスが多かったりすると、神経に不調が起きて心拍数がどんどん一定になっていくことが知られております。

 

 

マクゴニガル博士いわく、心拍変動を高くするには、できるだけゆっくりとした呼吸をするのが大事らしいんですが、近ごろ出た論文(1)によれば、ここにヨガの「片鼻呼吸法」を組み合わせると、さらに効果的に意志力をアップできるらしい。



 

片鼻呼吸法は、その名のとおり左右の鼻の穴を交互に指でおさえながら息を吸うテクニック。昔からヨガの世界でよく使われてきた呼吸法で、瞑想状態に入りやすくなったり、よく眠れるようになったりと、さまざまなメリットがあると言われております。

 

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イメージとしては上の画像のような感じで、具体的な方法としましては、

 

  1. 右手の親指で右の鼻の穴を押さえる
  2. 左の鼻の穴からゆっくり息を吸う
  3. 1秒だけ息を止める
  4. 右手の薬指で左の鼻の穴を押さえる
  5. 右の鼻の穴からゆっくり息を吐く
  6. 右の鼻の穴からゆっくり息を吸う
  7. 1秒だけ息を止める
  8. 右手の親指で右の鼻の穴を押さえる
  9. 左の鼻の穴からゆっくり息を吸う

 

以上がワンセットになります。4秒かけて息を吸い、4秒かけて息を吐くところからスタートして、少しずつ間隔を伸ばしていくのがよさげ。

 

 

上の論文では、85人の学生たちが、1日1時間の片鼻呼吸法を6週間にわたって実践したところ、何もしなかった学生にくらべてガッツリと心拍変動が高くなったそうな。さすがに1日に1時間の訓練は厳しいので、まずは1日15〜20分ぐらいのトレーニングから初めてみればよいかと思います。

 

 

ちなみに、実際に自分の心拍変動をモニタリングしたい!という方には、バイオフィードバックデバイスを買うって手もありますが、どれも高価なのが難点。個人的にはApple Watchの心拍モニター機能に期待しているところです。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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