炭水化物の割合が7割を占めてても、アジアの伝統料理なら太らないし糖尿病も改善する
https://yuchrszk.blogspot.com/2014/10/blog-post_50.html
ここんとこ炭水化物を擁護する話をよく書いてますが、近ごろPLOS ONEに出た論文(1)が、やっぱ「糖質は肥満の原因じゃないんだろうな〜」と思わせるデータを掲載しておりました。
これは、西洋とアジアの食事をくらべたら、どっちが痩せやすくて糖尿病を改善するの?について調べた実験。50人の糖尿病患者を2グループにわけまして、一方には典型的な西洋の食事を、もう一方にはアジアの伝統料理を、8週間にわたって食べてもらったんですな(カロリーは同じ)。
それぞれの食事の栄養バランスは、
- 西洋料理 炭水化物50%/タンパク質16%/脂肪34%/1,000Kcalにつき食物繊維6g
- アジア料理 炭水化物70%/タンパク質15%/脂肪15%/1,000Kcalにつき食物繊維15g
アジア料理はかなりの高炭水化物&低脂肪ですねー。論文には具体的な食事の内容までは書いてないんですけど、イメージとしては以下の感じかと思います。
↑典型的な西洋の食事
↑伝統的なアジアの食事
で、その結果はアジア料理の圧勝であります。具体的には、
- 西洋料理
- 体重が増加
- インスリン抵抗性がアップ(=糖尿病が悪化)
- LDL(悪玉)コレステロールが増加
- アジア料理
- 体重が減少
- インスリン感受性がアップ(=糖尿病が改善)
- LDL(悪玉)コレステロールが減少
- 体内の炎症が減少
って感じ。その理由に関してはいろいろありましょうが、ここから得られる教訓としては、
- 食物繊維は超大事
- 西洋の食事によく使われるベジタブルオイルは良くない
- 小麦ベースの食事は炎症を起こすから危なさそう
- やっぱり炭水化物の量は肥満と関係がなさそう
といったところでしょうか。なんにせよ、総カロリーの7割も炭水化物をとってもアジアの伝統食なら問題はなさそうなのは、日本人にとってはありがたい話ですねぇ。