どうしてもジャンクフードを食べたいなら高脂肪よりは高炭水化物のほうがマシ
高脂肪と高炭水化物のジャンクフードはどっちがいい?
「お菓子を食べるなら、高脂肪よりは高炭水化物のほうがマシ!」 っていう面白い論文(1)が出ておりました。
これはシェフィールド・ハーラム大学の実験で、65名の男女を対象にしたもの。みんなBMIが25以上のぽっちゃり体型で、日ごろ運動をしてない人だけを選んだらしい。
そのうえで、全員に以下の2つの食事パターンを実践してもらったんですね。
- 高脂肪低炭水化物グループ:脂肪56%、タンパク質13.9%、炭水化物30.1%
- 低脂肪高炭水化物グループ:脂肪23%、タンパク質13.5%、炭水化物63.5%
タンパク質だけほぼ同じにして、脂肪と炭水化物の比率だけを変えたわけですな。
くわしい食事の例をあげますと、
- 高脂肪低炭水化物グループ
- 薄切りパンのチーズサンドイッチにバターとチェダーチーズ
- カラメルショートケーキ
- チーズたっぷりピザ
- チョコビスケット
- 低脂肪高炭水化物グループ
- 厚切りパンのチーズサンドイッチにマーガリンとホワイトチーズ
- チョコチップスライス
- チーズ少なめピザ
- スイスロールケーキ
みたいな感じで。全体的にジャンクフードまみれの内容になっております。このような食事を、昼食だけ800kcalに固定して、朝と夜は好きに食べてもらったらしい。
高脂肪のジャンクフードは自然に摂取カロリーが990kcal増える
その結果はどうだっかというと、
- 高脂肪低炭水化物グループのほうが1日の摂取カロリーは平均で990kcal多くなった
- 低脂肪高炭水化物グループのほうが食後2時間までの満腹感が高かった
- ただし食後から4時間が過ぎると満腹感の差は消えた
といった感じ。カロリーの上限を決めなかった場合は、高脂肪&低炭水化物のほうが990kcal分の食欲をアップさせちゃうわけですね。
ただし、これは「高炭水化物食のほうが満足感がある!」ってことではなく、どっちかといえば「やっぱ高脂肪の加工食品は怖いなー」って話かと思います。マイケル・モスの「フードトラップ」にもあったように、なにせ「脂肪には脳が飽きるリミットがない」わけですからね。
実際の例をあげると、糖質のかたまりであるジャガイモも、たんに茹でただけだと食品の満足度はトップクラスなのに、油で揚げると急に「デブの原因になる食品」の1位に変わっちゃったりとか。やっぱ加工食品の油は脳を暴走させやすいんでしょうな。
そんなわけで、結論としてはいつもどおり「タンパク質をちゃんと摂る!」と「カロリーの質にこだわろう!」の2つになるんですけども、さらに付け加えるならば、
- ダイエット中の「チートデイ」でジャンクフードを食べるときは、高脂肪よりも高炭水化物を選ぶほうがマシ!
ってことになるかもしれません。本当はチートデイの日もフルーツで済ますのが理想ですけど、各自の好みもありますからねぇ。