「グラソー スリープウォーター」で本当に良く眠れるようになるの?
「グラソー スリープウォーター」っていうヘンな機能性飲料が出てたので、試しに買ってみました。公式サイトの説明によれば、
本品には「L-テアニン」が含まれます。L-テアニンは、健やかな眠り(朝目覚めたときの疲労感と眠気を軽減すること)をサポートすることが報告されています。
みたいな感じ(1)。近ごろは、ダイエット効果だけじゃなくて睡眠の改善をウリした商品も出てきたんですねー。とか思ったら、すでに2015年に伊藤園からテアニン入りのむぎ茶が出てたみたい。知らなかった。
テアニンで睡眠が改善したってデータは確かにある
テアニンはアミノ酸の一種で、緑茶にふくまれるうま味成分。いろんな実験でリラックス作用が確認されてまして、当ブログでも「科学的に正しい『ストレス対策』50選」のひとつに選んでおります。
「スリープウォーター」には1本あたり200mgのテアニンが入ってみるみたい。だいたい緑茶5〜6杯ぶんですね。
で、「機能性の科学的根拠に関する点検表」(2)を見てたら、「スリープウォーター」は2004年の論文(3)を根拠にしてるみたい。これは22名の健康な男女を対象にした実験で、ベッドに入る1時間前にテアニン200mgを飲んでもらったら、起き抜けのスッキリ感が上がったんだそうな。
テアニンと睡眠の関係については2011年の実験(3)も有名で、97名の男性に1日400mgを飲んでもらったら、やっぱり睡眠効率(横になってる時間と実際の睡眠時間の割合)が改善したとのこと。ただし睡眠時間そのものが伸びたり、寝付きがよくなったわけじゃないらしい。
しかしテアニンの睡眠改善効果はかなりショボい
そんなわけで、テアニンには睡眠に効きそうなんですけども、ここで注意したいのは、
- データを見る限りは睡眠を改善する効果はかなり弱そう
- というか、テアニンの睡眠効果は二次的なもの
ってところでしょうか。確かに「睡眠に効いた!」って結果は出てるものの、 実際の数字をみるとかなりショボめなんですよ。
それもそのはずで、テアニンの効果はあくまで自律神経のリラックスがメインなんで、メラトニンみたいに睡眠システムへ直接働きかけてるわけじゃないんですよね。つまり、
- テアニンで自律神経がしずまる
- 不安やイライラがやわらぐ
- 眠りやすくなる!
って流れになっております。なので、日中に嫌なことがあったせいで眠れない!みたいな方には有効かと思われます。
そんなわけで個人的には、やはりテアニンはストレス解消か集中力の改善に使うのがベターかなと思う次第。また、テアニンのサプリなら200mgあたり25円ぐらいで済んじゃいますんで、コスパ的にもわざわざスリープウォーターを買わんでも…という感じであります。