フルボディルーチン筋トレのダメージを回復するための最適な休憩時間とは?
筋トレのメニュー配分にはいろいろありますが、大きくは、
- フルボディルーチン:1日のあいだに胸・腕・足・肩などをまんべんなく鍛える
- スプリットルーチン:月曜に胸、水曜に足、金曜に背中といったように、曜日ごとに鍛える部位をわける
みたいなパターンにわかれるかと思います。
私の場合はフルボディルーチンを使ってますけど、これはどちらが優秀かって話ではなく、たんに急な予定が入りやすいからです。たとえば、月曜日に胸を鍛えたあとで、水曜日に「明日までに校正をお願いします!」みたいな依頼が入るケースが多いもんで、スプリットルーチンだと予定どおりにいかないケースが多いんですよ。
というわけで、そんなフルボディ好きに参考になりそうな話(R)が出てましたんでメモしておきます。
これは筋トレ歴が2年以上の男性8人を対象にしたテストで、「フルボディの最適な休憩時間はどれぐらい?」って疑問について調べた内容になってます。筋肉を正しく育てるには適切な休憩が欠かせませんけど、果たしてどれぐらいがベストなのか?という問題ですね。
まずは実験のアウトラインを紹介すると、まず筋トレのやり方はこんな感じです。
- ベンチプレスや懸垂など7種類のメニューを1日で行う
- 筋トレメニューはいずれも多関節エクササイズが基本
- 1メニューは4〜6RMを4セットずつ行う
ってことで、筋肉量よりも筋力アップを重視した内容になってますね。これらのメニューを何回かやってもらったうえで、
- 24時間の休憩を挟んだ場合
- 48時間の休憩を挟んだ場合
の2パターンで疲労度の変化をみたんですね。具体的には、
- 主観的なストレスや睡眠の質など
- 休憩後の筋トレでどれだけ筋力がもどったか(以前と同じ負荷をあげられるかどうか)
- 神経系の疲労はもとにもどったか(神経系が慣れないと重いものはあげられないので)
みたいなとこをチェックしてます。いずれも筋トレ後の休憩を測るための重要な指標ですね。
その結果をまとめてみると、以下のような感じになりました。
- 主観的な疲労度は24時間から有意に減り始め、48時間後にベースラインにもどった
- 筋力と神経疲労はトレーニングの直後から1時間後まで低下したが、24時間と48時間の休憩で差はなかった
というわけで、筋力は24時間でもどるものの、疲れの回復には48時間がかかるってことですな。
まぁ「筋トレは48時間休め」みたいな話はよく聞くので驚きはなかったんですけど、ここでポイントになるのは「筋力と神経疲労はトレーニングの直後から1時間後まで低下した」のとこでしょうね。どういうことかというと、
- フルボディルーチンは、1日のうちにベンチプレスやスクワットといった大御所メニューをまとめてやらねばならない
- つまり、たとえばベンチプレスを先にやると、そこで起きた疲労が次のスクワットの足を引っ張ることになる
- 結果として、全身の筋肉にあたえる刺激のバランスが悪くなる
みたいなことです。その点では、コアな筋トレ好きほどスプリットルーチンを好むのにも納得と申しますか。
そんなわけで、フルボディルーチン派がこの問題をふせぐには、
- ある日は、まずいつもより軽いベンチプレスをしてからより重いスクワットやデッドリフトをする
- 逆に別の日は、いつもより軽いスクワットをしてから重いベンチプレスをする
みたいなアレンジをしてもいいかもですなぁ……。