プチ断食をすると、逆に日中の活力と集中力がアップする理由
パレオダイエットでは定期的なプチ断食を推奨してまして、個人的にもリーンゲインズという食事法を1年半ほど続けております。
というと、たまに聞かれるのが「フラフラにならないの?」って疑問。あくまでプチ断食とはいえ、そんな長時間にわたって食を断ってもエネルギーがわくのか?という問題であります。
わたしも、以前は定期的に食事して血糖値を一定に保つのが大事!と思ってたんですが、いざプチ断食を始めてみたら、アラ不思議。断食前よりも活力のレベルが一定するようになりまして、集中力も長続きするようになったんですな。
と、ここで参考になりそうなのが、2009年にネイチャーに出た論文(1)。スイス工科大学が行った実験でして、断食を行ったマウスほど身体の動きが活発になり、インスリン感受性も改善したというんですな。
こういった現象が起きるのは、 断食中にはFoxa2って物質の働きが強まるから。Foxa2は肝臓や脳に存在するペプチドで、遺伝子レベルで食欲や活力を司るホルモンをコントロールしております。その仕組みをザックリいうと、
- なにかを食べるとインスリンが分泌されてFoxa2の働きがストップ。活力や食欲は減る。
- なにも食べない時間が長いとFoxa2がガンガン働き出して活力と食欲が増す。
といった感じ。小難しい話ですが、とにかく断食は遺伝子や原始的な脳といった超深いレベルに作用して、ヒトの活力をアップさせているんだって話です。
実際、Foxa2の機能を「常時オン」の状態にしたマウスは筋肉量がガツンとアップし、いっぽうで体脂肪は大幅に減ったそうで、わりといいことだらけっぽい。リーンゲインズで筋肉がつきやすいって説があるのも、これが原因なんだろうか。
まぁパレオダイエット的な考え方をすれば、そもそも空腹のたびに活力が下がってたら狩猟採集に出かけられないわけで、断食で元気が出るのも当たり前なのかも。というわけで、日中の活力をアップさせたい方にはプチ断食はオススメ。「そこまでしたくない!」って方でも、せめて間食は止めたほうがいいかもですねー。