自分の良いとこを5分紙に書くだけでもプレッシャーに強くなる
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/05/5.html?m=0
昔なんかの本で「自分の良いとこを紙に書きだそう!」みたいな自己啓発系のアドバイスを見かけたことがあって、「うさんくさいな〜」とか思ってたんですが、近ごろ出たデータ(1)を見てたらまんざらデタラメでもないみたい。
これはトロント大学の実験で、134人の参加者(うち女性が6割)を対象にして「プレッシャーに上手く対処する方法」を調べたもの。それぞれ同性でペアを組みまして、以下の2つのキャラを演じてもらったんですな。
- 採用試験の面接官(プレッシャーが低い)
- 就職活動生(プレッシャーが高い)
で、さらにプレッシャーを高めるために、就職活動生役の参加者には「これは、あなたの交渉スキルを判断するためのテストです」とウソを言っておいたんだそうな。
その後、全員に賃金や休暇の交渉をロールプレイしてもらったんですが、プレッシャーが大きいグループの結果はさんざん。就職活動生を演じた参加者は、いずれも上手く自分の意志を伝えることができず、プレッシャーが低い場面よりもパフォーマンスが下がっちゃったそうな。まぁこれは当たり前ですね。
が、ここでひと工夫。プレッシャーが高い参加者に対して、事前に「自分が持っている能力のなかで、交渉に使えそうなものを5分間だけ紙に書いてください」と指示したんですね。すると、紙に書いたグループは、交渉スキルがガッツリと上昇しまして、プレッシャーの強い場面でも意思表示ができるようになったそうな。
研究者いわく、
自分のよい面に、もっと意識を向けるべきです。それなりに上手くやれる能力は、誰にでも備わっています。パフォーマンスの差は、プレッシャーに対してどのような反応をするかだけの違いで生まれます。
自分の能力への期待値が低いと、あなたは無意識にその基準に合わせようとします。自分のよい面を紙に書くことで、この問題が中和されるのです。
とのこと。紙に書くのは何でもよくて、たとえば仲の良い友人や家族、自分の強み、過去に行った良いことなど、その状況とは無関係のことでもOKらしい。これは手軽でいいですなぁ。
credit: dotmatchbox