全人類の頭を良くする魔法の遊び、それは「木のぼり」
「木のぼりで頭が良くなるよ!」って論文(1)がおもしろかったのでメモ。
これはノースフロリダ大の実験で、18〜59才までの参加者を3つのグループにわけたんですね。
- たんに教室で新しい情報を学ばせる
- ヨガをやってもらう
- 木のぼりをやってもらう
2時間後、全員にワーキングメモリ(情報を思い出したり処理する能力)のテストを行ったところ、木のぼりをしたグループは、他のグループにくらべて50%も能力がアップしていたらしい。
ワーキングメモリは、短い間に頭のなかで情報をさばくための能力で、頭の回転を速くするには必須。天才たちはみんなワーキングメモリが発達してるのでは?なんて説もありますし、逆に成績が悪い子どもほどワーキングメモリの能力が低いんだそうな。
研究者いわく、
ワーキングメモリの改善は、人生のさまざまな面に良い影響をもたらす。固有受容性の高い活動により、こんな短時間でワーキングメモリが改善できるとは思わなかった。
とのこと。「固有受容性」は自分の位置や動作に気づくことを指しております。たとえば、木のぼりの場合なら、「いま右足がこの枝にあるから、次は左足をあっちの枝に置いて…」とか、いちいち自分の手足の位置を確認していきますね。こういう活動を「固有受容性がある」などと言うんですな。周囲の状況の変化に対応していくうちに、自然とワーキングメモリが鍛えられていくらしい。
ちなみに、木のぼり以外にも「固有受容性」があれば何でもいいらしく、「平均台」や「トレイルランニング」でも似たような効果があるとのこと。ボルダリングなんかもよさげですね。さらに研究者いわく、
今回の研究により、子どもから大人まで幅広くメリットを得られるだろう。ワーキングメモリを鍛える運動の特徴は以下の2つだ。
- 状況の変化が予測しにくい
- 自分の動きを意識的に変えなければいけない
こういった運動を行うことで、学校や会社でも成績をあげられるようになる。
とのこと。ちょっと公園に行ってくるか…。