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IQが高い人ほど気分の浮き沈みが激しくなる傾向があるらしい

Bpd

 

頭が良い人ほど気分の浮き沈みが激しい!」って研究(1)がおもしろかったんでメモ。

 

 

これはは1,881人のデータを調べた論文で、8才の時点でのIQと22才の時点での精神状態を統計処理したんだそうな。すると、大人になってから双極性障害(躁うつ病)の症状がヒドい人は、子どものころんのIQが平均より10ポイントほど高かったらしい。



 

 

この傾向は、知性、創造性、言語能力の3つの領域でみられ、特に躁うつ病と言語能力の相関が強かったとのこと。研究者いわく、

 

今回の発見は、「双極性障害」が自然淘汰を生き延びてきた理由を示しているかもしれない。知性・創造性・言語能力を手に入れる代わりに、人類は双極性障害のような激しい気分の浮き沈みを味わうことになったのだ。

 

とのこと。気分の浮き沈みは知性が進化した代償なんだ、と。

 

 

実際、2007年のスタンフォード大の調査(2)でも双極性障害の患者ほど創造性が高いって結果がでてたり、コメディアンや俳優には統合失調と双極性障害の割合が多いなんてデータもありまして、いまも議論が続いていることろ。

 

 

まぁ双極性障害は環境の影響(特にストレス)がとても大きいので断定は難しいんですが、言語能力の高さや創造性を生み出すプロセスには、双極性障害の認知パターンに近いものがあるんだとか。このあたりは、創造性の高い人たちには横柄で不誠実な傾向があるってデータとも関連がありそうですな。

 

 

とりあえず、気分の浮き沈みが激しくてお困りの方は、「自分は知性が高いのかもしれない!」と思い込んでみると、いくばくかのなぐさめになるかもしれません。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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