ファミレスやコンビニ弁当のカロリー表示はどこまで正しいのか?
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ファミレスや居酒屋、コンビニのお弁当など、近ごろはあらゆる食べ物にカロリーが 表示されております。わたしも思わずチェックしちゃうんですが、実際のところ、この数字ってどれだけ正確なんでしょう?
ってところで参考になりそうなのが、2011年に行われた調査(1)。レストランの食品511点をボンベ熱量計にかけて、メニューのカロリー表記とくらべた実験であります。ボンベ熱量計は水のなかで食品を燃やす機械で、もっとも正確に総カロリーを計算できると考えられております。
だいたいのメニューには10〜18%の誤差がある
で、その結果は以下のグラフのような感じになりました。丸い点が横線から離れるほど、表示カロリーと実際のカロリーが離れてるって意味になります。ざっくりと数えてみると、およそ半分のメニューに±!0%以上の誤差が出てますねー。研究者いわく、
一般的なレストランのメニューでは、表示カロリーの数値が低いほど(つまり、ダイエット中の人に適したメニューほど)、実際のカロリーは一貫して多めに出る傾向があった。いっぽうで、表示カロリーの数値が高いメニューは、逆に実際のカロリーは低めだった。
とのこと。一般的なファミレスやコンビニ食品は三大栄養素の成分量から総カロリーを出してるんで、どうしても大がかりな機械の測定結果とは誤差が出ちゃうみたいですね。
パッケージの加工食品は4%の誤差
また、2010年の調査(2)でも似たような結果が出ていて、ほとんどのレストランは、実際より18%ほどカロリーを下に見積もっていたとか。ちなみに、表示よりもカロリーが高くなりがちメニューは、サラダ、スープ、炭水化物系の3種類。ただし、コンビニに並ぶ加工食品はもうちょい正確らしく、2013年の調査(3)では全体的に4.3%ほど実際のカロリーは高かったそうな。もちろん、これは海外の調査ではありますが、日本でもアメリカと同じWHOの計算式を使ってるようなんで、恐らくは似たような結果になるんじゃないかと予想。とりあえず外食の際は、メニューのカロリー表示に10〜18%ほど上乗せして考えるのが無難かも。
自炊のカロリーは50%以上の誤差
では、いっぽうで自炊はどうかと言いますと、こちらのカロリー計算もかなり危うげ。有名なのは1982年の調査(3)で、各家庭で大ざっぱなカロリー計算(キッチンスケールなどは使わない)をしてもらったところ、- たいていの人は、実際に食べた量を±63.9%ほど不正確に見積もる
- カロリー計算に関しては、お菓子の数字を49%ほど下に見積もる傾向がある
- 逆にジュースに関しては206%ほどカロリーを多めに見積もる傾向がある
- 平均すると、多くの人は自宅での摂取カロリーを±54%ほど間違えた
といった結果になったらしい。すさまじい誤差が出てますねぇ。
まとめ
以上の話をまとめますと、- 外食の場合、メニューに書かれたカロリーとは最低でも10%の誤差がある
- パッケージされた加工食品は誤差が少ないが、健康には悪いのが難点
- 自宅で食べる場合、計算したカロリーと実際のカロリーは50%も違う場合がある
といった感じ。いかにカロリー計算が難しいかがわかりますな。
というわけで、やっぱり普段の食生活に関しては、いちいちカロリーを気にするよりも、脳のセットポイントを正常にして自然な食欲にまかせたほうがラク。腹筋を割りたいときにだけ、キッチンスケールを使った厳密なカロリー計算を行うべきかと思います。