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頭を良くする物質「BDNF」の量を増やすための運動ガイドライン

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ちょっとBDNFについてメモしとこうかと。BDNFは脳神経や機能の発達をうながすタンパク質で、「脳を鍛えるには運動しかない!」で「頭を良くする物質」として大々的に取り上げられておりました。脳をエンジンとすれば、BDNFはガソリンみたいなもんです。

 

 

いまのところ、BDNFを増やすには運動が一番だと言われてまして、どんなエクササイズでも一定量は増えていく模様(1)。ただし、より効率よくBDNFを増やすポイントがありますんで、そのへんをまとめときます。

 

 

1 とにかく運動を楽しむ

「脳を鍛えるには運動しかない!」のレイティ教授によれば、楽しんで運動をしたほうがBDNFは出やすいんだそうな。楽しむことで脳の報酬系が活性化するのが原因らしい。

 

 

言うまでもなく、楽しんだほうが運動は続きやすいですし、「イヤイヤ運動をすると逆に太る!」ってデータもありますんで、できるだけ自分が好きなエクササイズを選びたいところ。

 

2 失敗率が高いエクササイズを選ぶ

安全なエクササイズよりも、ちょっと危険な運動のほうがBDNFは出やすくなります。たとえば、トレッドミルでもBDNFは出るものの、ボルダリングやサーフィンに比べれば分泌量は少なくなっちゃう。格闘技でもなんでもいいんですが、とにかくハイリスハイリターンな運動ほど脳の機能は改善していくんですな。

 



 

3 運動は毎日やる

多くの研究により、週に2〜3日の運動よりも、毎日体を動かしたほうがBDNFは出ることがわかっております。なので、週末にまとめて10キロ走るんだったら、毎日1kmちょっとずつ走ったほうが脳機能の向上には有効。個人的には、毎日ウォーキングをやりつつ、週1〜2ぐらいで好きなエクササイズをはさめばよいかと。

 

4 HIITを取り入れる

当ブログでは何度も紹介しているHIIT 効率よく脂肪を燃やすためのエクササイズとして有名ですが、実はBDNFの分泌量を上げる働きも知られております(2)。

 

 

ここでのポイントは、強度の高い運動を短時間だけ行うこと。研究によれば、ほんの2分だけのスプリントでも脳機能は向上するんだとか。逆に長時間の有酸素運動は、ストレスホルモンが出すぎてしまうのでNG。45分以上の有酸素運動は避けたいところです。

 

5 複雑な動きをするエクササイズを選ぶ

2004年のレビュー論文(3)によれば、 単純に回し車で遊んだマウスよりも、複雑なエクササイズをしたマウスのほうがBDNFがドバドバ出たそうな。つまり、ランニングのような単純なエクササイズよりは、サッカーやバスケといった敏捷性を必要とするスポーツをしたほうが脳には良いわけですね。

 

6 できるだけアウトドアで動く

アウトドアとBDNFの関係はまだハッキリしてないものの、BDNFを作るのにビタミンDが必要なのは間違いないところ(4)。ちゃんと太陽の光を浴びてビタミンDの不足を補うのは、脳の健康にも欠かせないわけですね。また、「引きこもりのための『バイオフィリア』対策」にも書いたとおり、アウトドアは肥満やメンタルヘルスの改善にもつながりますんで、ぜひお外で遊びたいところです。

 

まとめ

そんなわけで、頭を良くする物質を増やす方法をまとめてみました。とにかく、自分の好きな運動を毎日やるほど脳の機能はアップする感じですね。

 

 

BDNFについてさらに詳しく知りたい方は、「脳を鍛えるには運動しかない!」をどうぞ。かなり運動のモチベーションが上がる一冊になってますんで。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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