「幸せになるぞ!」と思ってメンタルを病んじゃう3つのパターン
幸福を高めようとして燃えつき症候群に
ポジティブ心理学系のポッドキャスト(1)を聞いてたら、「幸せを追っかけすぎて燃え尽きちゃうことってあるよね〜」みたいな話をしてて、激しく共感しておりました。
語り手はポジティブ心理学者のルイス・アローロさんで、近ごろは、幸福度を高めようとしてがんばってる人が、燃えつき症候群にかかっちゃうケースが多いんだそうな。
確かに、わたしの周りを見ても、「好きなことだけして生きる!」とか「情熱を持った人生を送ろう!」みたいなことを言ってる人ほど、実は日々のストレスを抱えてたり、鬱っぽくなってたりするケースが多い印象ではあります。で、やがて急に音信不通になったりとか。
幸福を求めてメンタルを病む3パターン
この問題が起きる原因について、アローロさんは以下の3つをあげております。
1.幸福に取りつかれるパターン
「好きなことだけして生きる!」が「好きなことだけして生きねば!」になったり、「情熱を持った人生を!」が「情熱がない俺はダメだ!」みたいになっていく状態。幸福の追求が義務になっちゃうわけですな。
いったんこうなると、逆に「好きなこと」と「情熱」に人生を支配されるようになり、やがて気持ちが燃え尽きていく次第であります(2)。また、幸福に取りつかれた人は、他人に対しても「君も好きなことだけして生きたまえ!」とか言い出すので、人間関係が壊れやすくなるのも原因のひとつではないか、と。わかるわー。
2.他人との比較にこだわるパターン
「幸せになるぞ!」と思うのは悪いことじゃないですが、あまりにこだわりすぎると、他人との比較が始まっちゃうのが難点。たとえば、他人とくらべて「俺はまだ好きなように生きてない!」とか「情熱が足りてない!」とか思い出して、鬱状態が加速していくわけですな。
以前にも書いたとおり、「他人との比較」は、人間の幸福感を損ねやすい原因のひとつ。多くの研究により、他人と自分を比べる時間が長い人ほど、不幸が加速しやすいことがわかっております。
そもそも、現代のネット社会では、そこらじゅうに「俺は好きなことだけして生きてるぜ!」アピールがあふれております。それをヘタに信じてしまうと、自分のメンタルがやられていくばかりでしょう。
3.退屈を「悪」とみなすようになるパターン
「幸福だ!」「情熱だ!」と意気込むあまり、退屈な状態を許せなくなっちゃうパターン。近年の研究(1)では、退屈な時間がないと、人間は内省する時間を得られないため、逆に不幸になってしまうことがわかっております。
特に、いっつも「ワクワクする人生を!」とか言ってると、つねに頭がドーパミンでバッキバキになるんで、やがて脳がショートしていくわけであります。どんなときも、適度な退屈は必須。
まとめ
というわけで、幸福感を追いすぎて燃え尽きちゃう3つのケースでした。確かにポジティブ心理学は重要な学問ではあるものの、あんま一般人が「幸福」に取りつかれるのもよくないってことですな。わたしも気をつけないと…。