カロリーを減らしても筋肉が減らずに、ほぼ体脂肪だけが落ちるかもしれない「凄い食事法」とは?
何度か書いてる通り、体重を減らしている最中はどうしても筋肉が減っちゃうわけです。筋肉を維持するためには絶対にカロリーが必要なんで、これはいたしかたないことなんですよね。なので、みんなどうにかして筋肉が落ちるスピードを落としつつ、体脂肪だけを減らせないものかと頑張ってるわけなんですな。
そんな状況下、「ほぼ体脂肪だけが落ちる食事法があるよ!」ってデータ(1)が出まして、個人的にちょっと盛り上がっております。
その名は「インターミッテント・パーシャル・ファスティング」
これはスペインのオリンピックトレーニングセンターが行なった実験で、12人の健康で標準体型の男性を対象にしております。まずは結論から抜き出しますと、
「インターミッテント・パーシャル・ファスティング」という6週間のカロリー制限プログラムにより、参加者は筋肉をさほど落とさずに体脂肪を大きく減らすことができた。しかも、カロリー制限中には、逆に運動のパフォーマンスが向上した。
みたいになっております。筋肉は減らないし体脂肪は落ちるし、さらには身体能力も高まるしで、まさにウハウハだ!といういいことづくめの結果だったみたいなんですよ。これはいいですねぇ。
では、「インターミッテント・パーシャル・ファスティング」がどういうものかというと、要は当ブログではおなじみの「プチ断食」です。ちょっとだけカロリーを減らしたり、ちょっとだけ空腹の期間をいつもより長くするタイプの食事法ですね。
「インターミッテント・パーシャル・ファスティング」のやり方は?
プチ断食の方法にはいろいろあるんですけど、この実験で採用されたのは、以下のようなものです。
- プチ断食を行うのは週に3日。残りの4日は好きなように食べる。
- プチ断食をする日は、1日の必要カロリー(TDEEとか)からマイナス30〜40%ぐらいの食事をする
- プチ断食の日は、最低でも体重1kgあたり1gのタンパク質をとる(筋肉の減少予防)
って感じです。この実験だと、参加者の普段の必要カロリーは平均で2300kcalぐらいだったんで、プチ断食の日は1日1500kcalぐらいになった見たい。およそ1週間で2400kcalほどカロリーを削った感じですね。
通常の減量だと1日に1000kcalとかを指示されることもありますんで、このやり方なら精神的にはかなり楽そう。日替わりでやればいいので負担が少ないのもいいですねぇ。
体脂肪が大きく減ったが筋肉はほとんど減らなかった
でもって、この食事を続けて6週間でどんな変化が出たかと言いますと、
- 体重が4.4%減った(これは納得)
- 体脂肪が15.1%減ったのに対して、筋肉は2.91%しか減っていなかった!(これは素晴らしい)
- 体脂肪が減り方がもっとも多かったのはお腹(17.4%)で、次が足 (10.4%) だった(これもナイス)
って感じ。個人的には非常にそそられる結果でして、今週からさっそく試してみたくなりました。
ついでに身体のパフォーマンスも向上した
さらに、他のメリットもありまして、
1日に約33%のカロリー制限であれば、運動のパフォーマンスは全く低下しないようだ。それどころか、身体パフォーマンスに関するパラメーターが有意に改善していた。
なんてうれしいボーナスポイントもついてたりします。具体的には、
- 運動中の乳酸レベルと疲労感が低下
- 運動中のカロリー消費が10%向上
みたいな変化が起きたんだそうな。ざっくり言えば、運動中に体がエネルギーを使う効率が良くなったわけですね。
まとめ
なんでこういう変化が起きたかについては、研究チームは「カロリー制限でミトコンドリアが鍛えられたんじゃない?」と想定しておられます。どいうことかというと、
- カロリーが足りなくなる
- 不足したカロリーでどうにかやりくりしようとして、ミトコンドリアが気合いを入れ始める
- カロリーを戻してもミトコンドリアが働くようになる!
みたいな流れです。カロリー制限でミトコンドリアに気合いが入って、おかげで元気になれるんじゃないか?って考え方ですな。なかなか納得感がありますね。
そんなわけで今回のプチ断食メソッドは、手軽さと効果のバランスが非常に良いナイスな手法ではないかと思います。1日のカロリー制限が30%でいいってのはありがたいですからねぇ。さっそく試してみて、よければまたご報告します。