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あなたが詐欺にダマされやすいかどうかをチェックする53の質問

 


詐欺にあいやすい人はどんな人?」ってのをチェックするための質問がおもしろいのでメモっておきます(R)。

 

 

これはケンブリッジ大学などの先生が作り上げたもので、詐欺にダマされやすい人たちに特徴的な心理特性などを調べ上げて、それを質問紙にまとめたものになります。正式名称は「StP-II」で、「susceptibility to persuasion」の略です。ざっくり訳せば「説得されやすさ」って感じでして、研究チームは「他人の影響を受けやすい人ほど詐欺にあいやすい!」と考えたわけですね。

 

 

具体的には、研究チームは「だまされやすい人」の特徴を9つのサブスケールにわけてます。

 

  1. 未来結果熟慮:将来のことよりも目の前のことに目がいくかどうか。当然、目の前のことにしか目がいかない人ほどダマされやすい。

  2. 一貫性欲求:自分と他人の行動に強い一貫性を求める態度。一貫性を求める人ほどダマされやすい傾向がある。

  3. 対人的影響:なにかをする際に他人の目をどれぐらい気にするか。他人の目が気になる人ほどダマされやすい。

  4. 刺激希求:強い刺激を求めるタイプかどうか。刺激を求める人ほど衝動的で、ダマされやすい傾向がある。

  5. セルフコントロール:自己を制御できない人は自分の感情を制御できず、ダマされやすい傾向がある。

  6. 広告への態度:広告に対して好意的かどうか。広告に好意的な人ほどダマされやすい傾向がある。

  7. リスク選好:危険な選択を選ぶのが好きかどうか。危険が好きなのでダマされやすい。

  8. 認知欲求:ものごとを深く考えるのが好きかどうか。当然、嫌いな人ほどダマされやすい。

  9. 独自性欲求:オリジナリティを求める態度。これが強い人ほどダマされやすい。

 

こうして並べてみると、確かに「この特徴をそろえてたらダマされやすいだろうなー」と思う特性ばっかりですね。なかには、場面によっては「好ましい」と思われる特性も入ってまして、たとえば「独自性欲求」とかは好奇心とつながるだろうし、「リスク選好」も起業家などには必要な資質だったりしますな。

 

 

事実、この特性が強い人たちほど詐欺被害にあいやすいようで、オンラインで金を払ったのに商品が届かなかったり、フィッシング詐欺でクレカ情報を盗まれたり、架空請求業者に振り込んでしまったり、ニセサイトでIDとパスワードを抜かれたり、SNSの乗っ取り被害にあったり、マルチ商法に手を出してしまったりと、いろいろとトラブルが起きちゃう傾向があるらしい。恐ろしいですなぁ……。

 

 

ってことで、以下に「StP」をダダーっと並べておきますので、気になる方は自己採点してみちゃいかがかと。具体的には、以下の文章に当てはまるかどうかを7点満点で採点してくださいませ。まったく当てはまらないなら1点で、完全に当てはまるなら7点です。

 

 

 

  1. 私は目先のことしか考えず、将来はどうにかなると思って行動している。

  2. 私の行動は、目先の(つまり、数日から数週間の)結果にのみ影響される。

  3. 私は通常、将来起こりうる問題についての前触れを無視する。なぜなら、その問題は危機的レベルに達する前に解決されると考えるからである。

  4. 将来の結果は後で対処すればよいので、いまの犠牲を払うことは通常は不要だと考える。

  5. 私は目先の関心を満たすためにのみ行動し、後で発生するかもしれない将来の問題には対処できると考えている。

  6. 日々の仕事には具体的な結果が出やすいので、結果が出にくい行動よりも重要だ。

  7. 私のことを知っている人が、私の行動を予測できることは重要だと思う。

  8. 私は、他の人から安定した予測可能な人間であると言われたい。

  9. 一貫しているように見えることは、私が世間に示したいイメージの重要な部分だ。

  10. 私の友人に求める重要な要件は、個人的な一貫性だ。

  11. 私は、親しい友人には予測可能な人であってほしいと思っている。

  12. 私は、他人から一貫性があると思われるように努力している。

  13. 見知らぬ土地や遠方に旅行してみたい。

  14. 未知の土地で最初の探検家の一人になってみたい。

  15. もし、他の惑星や月に無料で行けるとしたら、真っ先に申し込むだろう。

  16. 遊園地に行くなら、ジェットコースターなどスピードの出る乗り物に乗りたい。

  17. 一般的に、私はプレッシャーにさらされたほうがうまくいく。

  18. 高いところで端に立ち、下を見る感じが好きだ。

  19. 私は悪い癖を直すのに苦労している。

  20. 不適切なことを言ってしまう。

  21. 自分にとって悪いことでも、楽しいと思えばやってしまう。

  22. 快楽や楽しみのせいで、仕事が手につかなくなることがある。

  23. 私は集中するのが苦手だ。

  24. 悪いことだとわかっていても、ついやってしまうことがある。

  25. 商品を購入する際、私は一般的に他の人が認めそうなブランドを購入する。

  26. 他人が私が使う商品を見られる状況では、他人が私に購入を期待していそうなブランドを買う。

  27. 私は、他の人が購入するのと同じ製品やブランドを購入することで、帰属意識を獲得する。

  28. 使用経験が少ない製品については、友人に聞くことが多い。

  29. 私はよく他の人に相談して、同じような製品の中から最も良い選択肢を選ぶ。

  30. 私は、なにかを購入する前に友人や家族に尋ね、その製品について情報を集める。

  31. 自分が持っている製品が一般に普及すると使わなくなる。

  32. 一般の人が買うような製品やブランドは、なるべく避けようとすることが多い。

  33. 原則として、万人が買うような製品やブランドは嫌いだ。

  34. 一般に普及している製品・ブランドほど、購入する気にならない。

  35. 競馬で一日の収入を賭けたい。

  36. 高額な賭けができるポーカーで一日分の収入を賭けたい。

  37. スポーツイベントの結果に一日の収入を賭けたい。

  38. 他人の著作物を自分の著作物と偽ることがある。

  39. 友人の秘密を他人に漏らすことがある。

  40. 幼い子供を家に残して用事を済ませることがある(子供がいない場合は、その可能性があるかどうか)。

  41. 広告は必要不可欠だと思う。

  42. 一般に、広告は低価格になるものだと思う。

  43. 広告は私たちの生活水準を上げるのに役立つと思う。

  44. 広告は大衆のためにより良い製品をもたらすと思う。

  45. 自分の思考力が試されるようなことよりも、あまり考えなくてよいことをしたい。

  46. 私は、何かについて深く考えなければならない状況を、避けようとする。

  47. 一度覚えたらあまり考えなくていいような作業が好きだ。

  48. 新しい考え方を学ぶことに、あまり興奮しない。

  49. 頭を使う仕事をやり得おると、満足感よりも安堵感を感じる。

  50. ただ仕事ができればいいのであって、その仕組みや理由はどうでもいい。

  51. いまの持ち物を組み合わせて、他にはない自分だけのイメージを作ろうとすることが多い。

  52. オリジナリティを出すのが好きなので、ありきたりの商品から、より面白いものを探そうとすることが多い。

  53. 面白いもの、珍しいものが好きなので、自分のイメージを確立しやすい。

 


で、この点数ついては、「この点数よりも上ならヤバい!」みたいな基準はないんですけど、だいたい平均値が3.5より上だと「ダマされやすさはちょっと上かも?」ぐらいには判断できましょう。また、上記の文章は、それぞれが9つのサブスケールに対応してますんで、こちらも自分の特性を判断する材料になるでしょう。具体的には、以下のような感じです。

 

  1. 未来結果熟慮:質問1〜6

  2. 一貫性欲求:質問7〜12

  3. 刺激希求:質問13〜18

  4. セルフコントロール:質問19〜24

  5. 対人的影響:質問25〜34

  6. リスク選好:質問35〜40

  7. 広告への態度:質問41〜44

  8. 認知欲求:質問45〜50

  9. 独自性欲求:質問51〜53

 

自分でも試してみたところ、独自性欲求と刺激希求が高いのが問題になりそうで、あとは「まぁ大丈夫かな……」ってところでしたね。んー、気をつけよう……。




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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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