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友人とは雑談よりも深い話の量を多くしたほうが幸福感は増す

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軽い雑談をたくさんこなせる人ほどコミュニケーション能力が高くて幸せそうな印象がありますが、実際のところは、幸福度が高い人ほど深い話の量が多いらしい(1)。



これはアリゾナ大学の論文でして、参加者たちに小型のレコーダーを4日間にわたって身につけてもらったんですね。レコーダーは12.5分ごとに30秒の会話をひろうように設定されており、最終的には20,000件の音声ファイルが集まったとか。



で、すべてのファイルを分析したうえで、参加者の幸福度テストの結果とくらべたところ、以下の傾向が浮かび上がってきたそうな。


  • 基本的に1人でいる時間が短く、他人とよく話す人ほど幸福度は高い
  • もっとも幸福なグループは、もっとも不幸なグループにくらべて1人でいる時間が25%短く、他人と話す時間が75%多かった
  • 幸福度の高い人は、不幸な人にくらべて2倍も深い話をする時間が長く、雑談に費やす時間は3分の1だった

孤独が体に悪いって話は昔からありますが、さらには会話の質も重要な要素なわけですね。


研究者いわく、


たんに自己開示さえ行えば、親密感は深めることはできる。しかし、深い会話を行うことで、相手との関係に「意義の感覚」を生むことが可能だ。

とのこと。自分のことを包み隠さずに話すのも大事ですが、深い会話をすると、さらに互いの関係性が価値を持ったように感じられるんだ、と。ほぼ1人で作業をしているわたしにはツラいデータですが、なかなか納得できる話ではあります。


そんなわけで、対人関係を通じて幸福感をあげるためには、まずは「誰とでも最速で親密な関係になれる36の質問」などでスムーズに自己開示を行ったうえで、ガッツリと深い話に進んでいくのがよいのかもしれませんですね。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。