くやしいが「慈悲の瞑想」はやっぱりメンタルに効果があるようだ
「慈悲の瞑想」っていう瞑想法があるじゃないですか。ざっくり言うと、自分をふくめた全ての生物の幸福を願いながら行う瞑想で、基本的には「グーグル社員5万人の『10人に1人』が実践する最先端の瞑想プラクティス」で紹介した「慈悲のプラクティス」と同じものです。
そもそも「慈悲の瞑想」ってなに?
その具体的な方法は、
- リラックスしてイスに座る。
- 自分の背骨が旗の支柱で、身体が旗になったようなイメージを浮かべる。
- 自分の意識のスポットライトを身体に向け、身体の重さを意識する。
- 目を閉じる。
- 自分が今日出会った人のなかで、楽しい会話をした人を思い浮かべる。誰にもあってなければ、過去にさかのぼってもOK。
- その人を思い描きつつ、次の言葉を言う。
- 「この人は、心と体を持っています。わたしと同じです。気持ちや感情、考えもあります。わたしと同じです。悲しんだり、がっかりしたり、怒ったり、混乱したりすることがあります。わたしと同じです。人生で肉体的、心理的な苦しみを経験しています。わたしと同じです。人生で喜び、幸せ、愛を経験しています。わたしと同じです。この人は、幸せになりたいと思っています。わたしと同じです。この人が幸せでありますように」
- 目を開ける。
といった感じ。このほかにも、
- 私が幸せでありますように、私の悩み苦しみが無くなりますように、私の願いが叶えられますように、私が穏やかで過ごせますように。
とか、ひたすら自分の幸せを願うパターンもありまして、バージョンはさまざま。興味がある方は「マインドフルネスを越えて」などを参照されるとよいかと思います。
「慈悲の瞑想」はメンタルに効ききくる
で、わたしは今まで「慈悲の瞑想」をまったくやってこなかったんですね。その理由は簡単で、なんだか恥ずかしいから。そもそも見も知らぬ他人の幸福を願うってのが偽善者っぽいですし、思ってもないことを心のなかでくり返すのもスピリチュアルっぽくて嫌だなぁ、と。
とはいえ、いっぽうでは「慈悲の瞑想」に関する実証データも豊富でして、たとえば、
- 慈悲の瞑想を7週間つづけたらポジティブな感情が増大し、うつ病の症状が減った(1)
- 慈悲の瞑想をつづけた被験者は、迷走神経の働きがよくなりストレスが減った(2)
- 慈悲の瞑想に、慢性痛や頭痛を減らす効果が確認された(3)
- 慈悲の瞑想をつづけた人は、脳の灰白質がぶ厚いことがわかった(4)
などが代表的なところ。また、具体的な期間については、1日10〜15分の瞑想をつづければOKで、よい効果を実感できた時点から15カ月ほど影響が持続したそうな(5,6)。なかなかの成果ですねぇ。
ちなみに、以前に紹介したダン・ハリスさんも、わたしと同じく「慈悲の瞑想」にうさん臭さを感じてたそうなんですが、試してみたらその効果を認めざるを得なかったとか。ゴリゴリの懐疑論者でも納得しちゃうぐらいのものがあるみたい。
全身が地中にめり込むような体感
そんなわけで、ここんとこ慈悲の瞑想を試してたんですが、結論からいえばハッキリと効果がありました。
といっても、急に優しさにあふれた人間になったとか、ボランティア精神に目覚めたといった話ではなく、脳波の数値がグンとよくなったんですよ。以前にも書いたとおり、近ごろはMuseって脳波計で日々の瞑想を記録してるんですが、そのデータに明確な変化が出たんですね。
まずは、まだ慈悲の瞑想を取り入れてなかった5月下旬ごろのグラフ。
数値が100%に近いほどアルファ波の発生量が多く、メンタルが落ち着いていることを示しています。かなり波がありますねー。
続いて、 慈悲の瞑想を取り入れ始めた6月上旬のグラフ。
あきらかに数値が高いところで安定しております。個人的な実感としては、体のリラクゼーション反応がすさまじく、全身がズシーンと地中にめり込んでいくような感覚におどろきました。定番のリラクゼーション法である「自律訓練法」なんかでもおなじみの体感ですね。
いやー、ここまでガッツリと変化が出ちゃうと、その効果を認めざるを得ない感じ。やっぱり2,000年以上の歴史を持つテクニックには、ちゃんとした効力があるもんなんですねぇ。そんなわけで、瞑想に進展がなくてモヤモヤしてる方は、「慈悲の瞑想」を試してみてもいいかもです。オススメ。