普通のカロリー制限より激しく体脂肪が減りまくる「タスマニア大学式サイクルダイエット」
摂取カロリーにはメリハリをつけるべし
日替わり断食とかモノマネ断食とか、当ブログではいろんなカロリー摂取術を取り上げております。基本的な手法はシンプルで、「ずーっと同じカロリーの食事を続けるよりも、定期的に摂取カロリーにメリハリをつけたほうがいいよ!」みたいな感じ。
というのも、一定カロリーの食事を続けてると、少しずつ体が慣れてきちゃって変化が起きにくくなるんですよ。ところがカロリーにメリハリをつけると体が適応しようと頑張るので、そのぶんだけメリットが得られやすいわけです。ずーっと同じメニューで筋トレを続けてると筋肉が増えにくくなるのに似てますな。
で、新しく出た論文(1)では、「2週間おきカロリー制限サイクルで、ダイエットの効果が激しく上がる!」って結論が出てて、かなり熱い感じでした。
2週間おきにカロリー摂取量を変える
これはタスマニア大学の実験で、肥満に悩む男性51人を対象にしたもの。全体を以下の2グループにわけております。
- 普通のカロリー制限:維持カロリー(いまの体重を維持するのに必要なカロリー)から33%減らした食事を、16週間ぶっ続けで行う
- サイクルダイエット:維持カロリー(いまの体重を維持するのに必要なカロリー)から33%減らした食事を2週間行ったら、次の2週間は維持カロリーにもどす。このサイクルを8回くり返す
「普通のカロリー制限」グループは16週間だけずーっとカロリー制限を行い、「サイクルダイエット」は2週間ダイエットしたら2週間休むってサイクルを30週間ほど続けたわけですね。ちなみに、実験中の食事は、研究者が用意したメニューを参加者の自宅に届けて厳密にカロリーをコントロールした模様。これは、ほかのダイエット実験にはない優良ポイントですねー。
サイクルダイエットは体脂肪が減ってリバウンドにも強い
要するに、どちらのグループも16週間のあいだに同じだけのカロリーを減らしたことになるわけですが、最終的な結果には大きな出たんですな。具体的には、
- サイクルダイエットグループは、
- 体脂肪が12.3kg減!(普通のカロリー制限は8kg減)
- 筋肉の減少量は量グループに有意差なし!
って感じ。いやー、思ったより激しい差が出てますね。摂取カロリーが同じにも関わらず4kg以上の差ってのはすばらしい成果じゃないでしょうか。
さらにこの実験では半年後のフォローアップもしてまして、
- サイクルダイエットグループは、まったくリバウンドなし!(普通のカロリー制限は体脂肪が17%リバウンドした)
って結果も出てるんですよ。これまたいい感じですねぇ。
サイクルダイエットは代謝が下がりにくい
これだけの差が出た理由はいろいろ考えられましょうが、データを見てるとどうも安静時代謝の変化が大きいっぽい。通常、摂取カロリーを減らすと、セットポイントが働いて脂肪が燃えにくい体になっていくんですけど、サイクルダイエットはこのダメージが少なかったんですね。細かい数値をあげると、
- サイクルダイエットグループは1日86kcalだけ安静時代謝が減った
- 普通のカロリー制限グループは1日179kcalも安静時代謝が減った
って具合になってまして、およそ2倍もの差がついてるんですな。どうやらサイクルダイエットは、2週間おきにカロリーをもどすおかげでいったん安静時代謝が復活し、総合的には一定のカロリー制限よりダメージがやわらぐみたい。そりゃそうですよねー。
まとめ
そんなわけで、効率よく体脂肪を落としたい!といった方は、このタスマニア大学式サイクルダイエットを試してみちゃいかがでしょうか?
唯一の懸念としては、この実験の参加者は男性ばかりなので、女性の場合はプチ断食でトラブルが出る可能性もあるとこ。実践するときは「女性は「プチ断食」でトラブルが出てくるケースもあるので注意」で書いたポイントをお守りいただければと思います。