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オ◯禁は健康に良い?メンタルに良い?集中力はどこまで上がる?ってな問題について考える

Volcano

オ◯禁についてご質問をいただきました。

 

先日の「自分磨き」の記事、楽しく読みました。それで質問なのですが、鈴木さんは「自分磨きを控える行動」はどう思われますか?つまり「オ◯禁」のことです。集中力があがるやメンタルが良くなるという体験談も多いようなのですが。

 

というわけで、先日「自分磨きで免疫システムが改善する」って話を書きまして、ならば自分磨きを止めるのはどうなんだ、と。前回のくり返しになりますが、ここでいう「自分磨き」ってのは自分の魅力を高めるための努力ではなく、春日語でいうところのアレです。シモ系のワードを書くとグーグル先生が怒るのですんません。

 

 

で、確かに、自分磨きを控えると健康になるとか、ストレスが減るとか、集中力が上がるといった話はよく耳にするところで、定期的に似たご質問をいただいております。ちなみに、海外では「11月は1ヶ月間自分磨きをしなで頑張ろう!」みたいなムーブメントもあるそうで、おもしろいもんですな。

 

 

それでは、実際に自分磨きを禁止することにメリットがあるかと言いますと、

 

  • いまのところ証拠はない!

 

ってのがお答えになりますね。現時点ではメリットを支持するようなデータが見つかったケースってほとんどないもんですから。

 

 

そのポイントをざっくりまとめると、こんな感じになります。

 

  • テストステロンの増加について:オ◯禁によってテストステロンが増加するって主張もあり、実際に1週間ほど射出を控えた男性のテストステロンが上昇したって研究はあったりします(R)。ただし、別の研究(R)では、テストステロンは自分磨きによって上昇することが示されていたりするんですよね。まぁ遺伝的な疾患などによるテストステロン欠乏症でなければ、自分磨きの禁止でテストステロンが上がるってのはあんま考えにくそうであります。

    ちなみに、一部には定期的な自分磨きは精子によくないって噂もあるものの、実際には1週間かけて毎日自分磨きをすることで、逆に質が向上することが分かってまして、そこも気にする必要はなさげ(R)。

 

 

  • 健康面の改善について:かつては自分磨きは体に悪いって論調もあったんですが、現在では「自分磨きは健康的で正常な行為である」ってのがコンセンサスになってたりします。というか、逆に「自分磨きは健康によい!」ってデータのほうが多く、睡眠の改善、ストレスの軽減、エンドルフィン(痛みをやわらげる化学物質)の促進、自尊心やボディイメージの向上が挙げられます(R)。

    また、男性の自分磨きと前立腺がんリスクとの関連を示唆する研究もありまして、月に21回以上自分磨きをする男性は前立腺がんのリスクが31%低いという結果が得られてたります(R)。まぁこれは自己申告のデータしか使ってないので、正確性には疑問符がつきますけども。

 

 

  • メンタルの改善について:2015年の事例研究(R)では、いくつかのデータは「自分磨きとメンタルの悪化」の関連性を示しているものの、他の研究では「自分磨きで気分が改善する」という指摘も多い。おそらく、自分磨きそのものが悪いというよりは、個人が暮らす文化とか自分磨きに罪悪感を抱いているかどうかみたいな要因のほうが大きいような気がする。

 

ということで、個人的には、自分磨きを控えてもそこまで意味があるとは思えないのが正直なところではあります。ただし、上述のとおり、一部には「自分磨きでメンタルが悪化した」って報告があるのも確かではありまして、

 

  • 自分磨きに罪悪感を感じている

  • 自分磨きにかなりの時間を費やしている人

  • ストレスや不安に対処するために自分磨きをしている人

  • 過度の自分磨きで日常生活に悪影響が出てる人(仕事や学校を欠席したりとか)

 

などは、もしかしたらいったん休止期間を置いてみることで他の活動をする時間ができ、健康が改善される……かも?ぐらいのことは言えるでしょうね。どうぞご自愛ください。


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サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。