腹筋をガッツリ割るためのトレーニング法「腹筋を割ろう!#3」
「腹筋を割ろう!」シリーズの第3回目。カロリー編、食事編に続き、今回はトレーニング編です。
腹筋運動は重要じゃない
腹筋の話になると、 とかく筋トレが必要なイメージが強いもの。とくに腹の筋肉は回復力が高いため「腹筋運動は毎日やろう!」みたいな主張もあったりするわけですが、ぶっちゃけ1日の目標カロリーとタンパク質量さえ守っていれば、トレーニングの量はさほど重要じゃありません。
その理由としては、
1)カロリー制限中に筋肉量を増やすのは超難しい
「カロリー編」でもちょろっと触れたとおり、カロリー制限中に筋肉量を増やすのは至難の業。基本的に脂肪の燃焼と筋肉量のアップは体内では真逆のプロセスなんで、同時に成り立たせるのはかなりムズイんですね(まったく不可能ではないですが)。
そのため、カロリー制限中は「筋肉の減少をどれだけ食い止められるか?」がポイント。トレーニングも筋肉の減りを止めるために行います。
2)そもそも腹を割るのに腹筋運動は不要
以前に「腹筋を割るには断食しかない!」にも書きましたとおり、そもそもシットアップやクランチといった定番のトレーニングでは腹筋は割れないことがわかっております。
いくら腹筋を鍛えても体脂肪が減らない限りシックスパックは手に入らないので、特に腹筋エクササイズにはこだわらないのが吉。いかにカロリーを減らしていくかに集中しましょう。
カロリー制限中の筋トレは週2〜3回で十分
続いてカロリー制限中の筋トレですが、結論から言えば週2〜3回で十分です。
というとトレーニング量が少なすぎて不安になるかもですが、根拠となるデータはいろいろとありまして、
- アラバマ大の実験では、週3の筋トレと週1の筋トレを8カ月ほど続けて違いをみたが、両グループともほぼ同じ筋肉量を維持していた。ただし、筋トレをまったくしなかったグループのみ、筋肉が大幅に減っていた。(2011年,1)
- カナダの研究者が行った実験では、参加者に週1〜2回の筋トレを10週間ほど続けてもらったところ、全員が同じ量の筋肉とパワーを維持していた。 (1993年,2)
などなど。筋肉を維持したいだけなら、思ったよりも筋トレの量は少なくてもOKなんですね。ただ、当然ながら運動すればするだけ脂肪が減る量は増すので、あとは自分の疲労感と相談して週のトレーニング量を決めればよいかと。
具体的な筋トレメニュー
上述のとおり、腹筋を割るために特別な筋トレは必要なし。昔からやっている筋トレメニューがあるなら、それを使えばOKであります。
あんまり細かなことを考えたくない方は、「結局、パレオダイエット的に必要な筋トレは5種類だけなんじゃないか?説」で紹介した5種目をこなすだけでもOK。これで十分に全身の筋肉は刺激できるかと思います。
わたしの場合は、久しぶりにエクササイズDVD(「P90X」)を取り出して、筋トレパートだけを週に2〜3回ほどこなしてました。その他、体力的に余裕があるときのみ「Focus T25」をやったりとか。
有酸素運動はやるべきか?
筋トレに有酸素運動を組み合わせれば、消費カロリーが増えるので脂肪が減るスピードが速くなるのは間違いないところ。
ただし、1999年の実験(3)では、筋トレと有酸素運動の両方を8週間にわたって行った参加者は、筋トレだけをこなしたグループよりも2倍も筋肉の減りが速くなったなんてデータもありまして、ちょっと悩んでしまいますねぇ。
個人的には、やはり筋肉を失うリスクも大きいかと思うので、ムリして有酸素運動までしなくてもいいんじゃないかと。というか、カロリー制限中にそこまで運動するのはツラすぎですし。
で、その代わりにオススメしたいのが、空腹時のウォーキング。すきっ腹のときは脂肪を溶かすリパーゼが活性化してますんで、そのタイミングを狙って強度が低い運動をしたほうが、いたずらに体力をけずられずに効率よく脂肪を燃やせるかと思います。
具体的な方法としては、以下のエントリをご参照ください。
まとめ
そんなわけで、腹筋を割るためのエクササイズについてまとめますと、
- とくに腹筋運動はしなくてもOK
- 週に2〜3回の筋トレで筋肉の減りをふせぐ
- 筋トレのメニューは全身を刺激できれば何でもOK。自分の好きな方法で。
- 有酸素運動は余裕があればどうぞ。基本的にはウォーキングでも十分。
といったところです。腹筋を割るのに重要なのはあくまでもカロリー制限で、トレーニングに関してはあんまストレスをためないほうが良いかと存じます。それでは、みなさまよしなに。