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「与える」ことで幸せになりたいなら目標は具体的に


アダム・グラントの「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」のおかげで、「人に与える者こそが成功する!」って話もずいぶんメジャーになりましたけど、今回スタンフォード大から出た新しい論文は「でも与えるときの目標設定を間違えると逆効果だよ!」と注意をうながしております。



 


論文の結論をざっくりまとめますと、「人に与えるときは目標を具体的に設定しないと不幸になる!」というもの。具体的には、「みんなを幸せにする」とか「地球にやさしくする」みたいなデカいゴールだと、「与える」ことによる幸福度が逆に下がっちゃったらしい。


研究者いわく、

 

被験者たちは、抽象的な目標のほうが、具体的な目標よりもより幸せになれると信じていた。実際はまったく逆なのだが。


ということで、わたしたちには何故か「抽象的な目標」を良いと思う傾向があるみたい。ところが、実際は「抽象的な目標」だと現実から離れちゃううえに、「落としどころ」が見つからなくなるもんで、最後は意欲が燃えつきて終わってしまうみたい。


なので、ちゃんと「与える」ことで幸せになりたいなら、「◯◯さんを笑わせる」とか「服をリサイクルに出す」 みたいに、最初に具体的なゴールを決めるのが得策。「科学的に正しい「人助けで幸福度を増すための4箇条」」でも紹介したとおり、与えることで自分を犠牲にしないのが大事ってことなんでしょうな。


photo credit: Nina Matthews Photography via photopin cc


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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