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頭が疲れきった時ほど創造的なアイデアは浮かびやすくなる

Tired

ハーバード・ビジネス・レビューのポットキャスト(1)で知った話。社会心理学者のロン・フリードマン博士によれば、頭が疲れきってもうろうとした状態のときほど、実は創造的なアイデアは浮かびやすいんだそうな。



博士いわく、

直感に反するかもしれないが、実は人間は疲れきったときのほうが創造的になりやすい。創造的なアイデアを思いつくためには、ぱっと見は目的の達成とは関係なさそうな情報も考慮に入れる必要がある。頭が疲れていると、こういった無関係の情報を排除しないため、創造性は高まるのだ。

とのこと。これは、以前に紹介した「変わった人の創造性が高い理由」や「コメディアンは精神病的な傾向が強い」ってのと似た話ですね。本来、人間には無関係な情報をカットする機能がついてるんですが、創造性が高い人はこのフィルタリング能力が弱いので、逆に新しいアイデアを思いつきやすくなるという。


この現象は実験でも確認されてまして、2012年の研究(2)ではウォッカで軽く酔ったときのほうが創造性テストの点数が高くなったりとか、2011年の研究(3)では疲れた参加者のほうがナゾナゾを解くのが上手かったりとか。


そんなわけで、フリードマン博士は「創造的な作業は疲れたときを狙ってやろう!」と主張しておられます。朝のうちは認知機能が働いて意志力も高いので、先の見えた原稿をガリガリと進めておき、夕方ぐらいに疲れてきたら新しい企画を考えてみるといった感じですかねー。


いずれにせよ、頭がもうろうとした状態にも良い面があるって話は、上手く活用していきたいところであります。


credit: Thibaud Saintin via FindCC
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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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