苦しまずに体脂肪を減らすための『脳の再トレーニング』ガイド「食事報酬と肥満 その4」
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ここんとこ、「食事報酬こそ肥満の元凶だ!」って話をいくつか書いております。
脳の再トレーニングこそが減量のショートカット
軽くおさらいしますと、食事報酬は「脳への刺激が強すぎる食品」のこと。ヒトの脳はまだ加工食品に対して適応していないため、ジャンクフードなどを口にすると、必要以上に神経系が興奮しちゃって食べ過ぎが進んじゃうって説であります。いわゆるセットポイントが壊れた状態ですね。
ただし、数々の研究により、食事報酬を減らせば自然に食べ過ぎは治る ことがわかっているのがありがたいところ。とにかく空腹に苦しまずにラクに痩せたい方には、まさに最適な方法と申せましょう。
食事報酬を減らす方法は超シンプルで、「加工食品をとらない」のがベスト。ただし、一気に加工食品をはぶくのは心理的な負担が大きいんで、自分のレベルにあわせて、少しずつ脳をトレーニングしていくのが良いかと思います。
レベル別の「食事報酬」修正プログラム
レベル1 ほとんど外食や加工食品ですませている場合
まず、このレベルの体脂肪と体型の目安は、こんな感じ。
- このレベルの場合は、少なくとも1日おきに1食ずつは完全な自炊をするところからスタート。未加工の食材を買ってきて、1から食事を用意しましょう。
- その他の加工食品は普通に食べていてもOK。
レベル2 全体の食事の7割が加工食品か外食の場合
このレベルの体脂肪と体型の目安は、こんな感じ。
- このレベルの場合は、少なくとも1日に1食は完全な自炊をするのが目標。生の野菜と肉を買ってきて、自分で料理をしましょう。
- その他の加工食品は普通に食べていてもOK。
レベル3 全体の食事の半分が加工食品か外食の場合
このレベルの体脂肪と体型の目安は、こんな感じ。
- このレベルの場合は、少なくとも1日に2食を完全な自炊に。大豆油やキャノーラ油といったサラダ油は使わない方向で。
- お菓子・スナック類は完全にカット。代わりに、できるだけ自然に近いもの(ナッツ類・ニンジン・ビーフジャーキー・にぼし・ドライフルーツなどなど)をおやつにしましょう。
- 飲み物にふくまれるカロリーは脳をダマしやすいので、砂糖や脂肪分の入った飲料は最低でも5割は削減。清涼飲料水はもちろん、砂糖入りのコーヒー、フルーツジュース、牛乳などもひかえめに。
- できれば、毎食ごとに必ず緑黄色野菜を100g以上はとりたいところ。
- この段階からは、料理に砂糖や人工甘味料を使うのは避けたほうがベター。
レベル4 全体の食事の3割が加工食品か外食の場合
このレベルの体脂肪と体型の目安は、こんな感じ。
- このレベルの場合は、全体の食事の8〜9割を自炊に。スーパーでは未加工の食材のみを買いたいところ(調味料はのぞく)。
- カロリーのある飲み物は基本的にすべて排除。水、お茶、ブラックコーヒーはOK。
- 料理に使う油や砂糖は、いままでの量の3〜5割ほどカット。
- できるだけ緑黄色野菜を増やして、全体の量あたりのカロリー密度を少なめに。パスタやパンなどの主食も、ジャガイモやサツマイモに置き換えていくといい感じ。
- 毎食ごとに最低でも15gのタンパク質をとるとさらによし。
レベル5 加工食品と外食の割合が全体の食事の1割以下
このレベルの体脂肪と体型の目安は、こんな感じ。
- このレベルの場合は、全体の食事の9〜10割を自炊に。調味料も未加工のスパイスなどを使いたいところ。
- 外食に出かけるのは、月3〜4回ぐらいが目安。
- カロリーのある飲み物は完全に排除。水、お茶、ブラックコーヒーはOK。カロリーは固形物からのみ摂取しましょう。
- 料理はできるだけ低温調理で。焼き物や揚げ物は少なめに、食材は茹でるか煮たほうがベター。
- 料理に使う油や砂糖は、レベル4からさらに3〜5割ほどカット。
- できるだけ緑黄色野菜を増やして、全体の量あたりのカロリー密度を少なめに。パスタやパンなどの主食も、ジャガイモやサツマイモに置き換えていくといい感じ。
- 間食は完全にNG。食事は決まった時間を守る。
- 毎食ごとに最低でも25gのタンパク質をとるとさらによし。
- 週に1回はチートデイを作る。
レベル6 加工食品と外食の割合が全体の食事の99%以下
このレベルの体脂肪と体型の目安は、こんな感じ。うっすらと腹筋が見えてくるぐらい。
- このレベルの場合は、すでに十分に痩せて健康なはずなんで、いまの食事を続ければOK。ここからさらに体脂肪を減らそうと思ったら、毎食ごとに最低でも30gのタンパク質をとりつつ、意図的なカロリー制限を組み合わせないと難しいかも。
まとめ
以上が、レベルごとの「脳の再トレーニング法」でした。当然ながら、加工食品への反応は人それぞれなんで、各レベルの体型と体脂肪の画像は、あくまで目安としてお考えください。
その他、「食事報酬」に関するさらにくわしい話は、以下をご参照くださいませー。
- なぜ人は食べ過ぎてしまうのか?「食事報酬と肥満 その1」
- あなたが痩せないのは意思が弱いからではない「食事報酬と肥満 その2」
- 糖質と脂肪はどちらも同じように人を太らせる「食事報酬と肥満 その3」
- 人間は脳から太っていく「初めてのセットポイント理論 その2」
- 加工食品に仕掛けられた「塩、砂糖、脂肪」の罠 | 「フードトラップ」
- 中毒状態を引き起こして肥満につながる食品トップ10
【食事報酬と肥満シリーズ】
- なぜ人は食べ過ぎてしまうのか?「食事報酬と肥満 その1」
- あなたが痩せないのは意思が弱いからではない「食事報酬と肥満 その2」
- 糖質と脂肪はどちらも同じように人を太らせる「食事報酬と肥満 その3」
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