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瞑想用の脳波計「ミューズ(muse)」を3週間ほど使ってみた結果

Muse3

瞑想トレーニング用に「ミューズ」って脳波計を手に入れたのが先月のこと。そこから3週間ほど使ってみましたので、ちょっとした感想など。





軽くおさらいしますと、ミューズとは、iPhoneとつないでリアルタイムで脳波を計り、自分の瞑想状態を教えてくれるガジェットであります。瞑想中の脳波は音声で教えてくれまして、

  • ベータ波(考えごとをすると出る脳波)増えると、強い風が吹きすさぶ音に変わる。
  • アルファ波(リラックス状態で出る脳波)が多くなると、心地よいさざ波の音が聞こえる。
  • さらにアルファ波が増えると、鳥がさえずる声が聞こえる。


といった感じ。この音声を手がかりに、「風が強くなったから集中しなきゃ!」とか「鳥が来たからこのペースで!」みたいにメンタルを切り替えていけるわけですね。


瞑想の結果はiPhoneに表示されまして、成果に応じてメダルをもらえたりします。近ごろのガジェットでは定番の手法ですが、意外とモチベーションが上がるんですよね。

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で、3週間ほど朝晩に30分ずつのセッションを続けた結果は、以下のようになりました。

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ご覧のとおり5月2日から脳波が高くなってますが、理由はよくわかりません。おそらく、それまでは「風が強くなった!ヤバい!落ち着かないと!」といった感じで慌ててたのが、少しずつ慣れてきたんではないかと。


いっぽうで4月26日あたりがさんざんなのは、仕事の先が見えずにイライラしてたころでして、やはりメンタルの状態がダイレクトに影響しております。


そんなわけで、3週間ほど使ってみた感想としましては、

  • やっぱフィードバックがあったほうがラク:自分の状況を把握しながら微調整をくわえていけるので、これまでは雲をつかむようなイメージで瞑想をしてましたが、トレーニングの基盤ができた感じ。
 
  • モチベーションは続きやすい:瞑想をゲーム化してくれるので、なんだかんだでやる気がわきます。おかげで、いままでは1日15〜30分ぐらいが平均だったのが、近ごろは1日1時間の瞑想をキープできております。
 
  • やっぱり姿勢は超大事:座布を使うのと使わないのでは、あきらかに集中レベルが違うことがわかりました。坐禅の世界がやたら「腰を入れろ!」と強調するのにも納得であります。
 
  • なんだかんだで呼吸に集中する瞑想がベスト:イメージの力を使ったり呼吸を数えたり、瞑想にもさまざまな方法がありますけども、なんだかんだで何も考えずに呼吸を観察するのがいいのかなーと。なにせ、呼吸には文化的なバイアスが少ないもんで、あんま余計な思考がわきにくいんですよね。


といったところ。もちろん、Google社のチャディー・メン・タンが言うとおり、最終的には「智慧」のほうに向かうのが目的なので、いつまでも「脳波が落ち着いた!わーい!」で喜んでるわけにもいかんのですが、ひとまず瞑想ビギナーの補助輪としては良いガジェットではないかと思います。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。