アメとムチの効果を比べたら、ムチのほうが3倍効果的だったとか
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「アメとムチ」といえば、大昔から使われてきた定番のモチベーションアップ法。じゃあ、「アメとムチ」のどっちのほうが効果が大きいの?ってあたりを調べた研究(1)が出ておりました。
これはワシントン大学の実験で、学生たちに以下の簡単なテストをやってもらったんだそうな。
- ヘッドホンの左右どちらから音が出たか当てる
- PCモニタの左右どちらが光ったかを当てる
で、学生がテストに正解するたび5〜25セントの報酬(アメ)をあたえ、逆に外したら同じ額の罰金(ムチ)を払わせたんですね。すると、アメよりもムチを受けた学生のほうが、自分の間違いを正そうとする確率が3倍も高かったんだとか。
研究者いわく、
25セントのアメと25セントのムチをくらべたら、当然その効果は同じだと思うかもしれない。しかし、結果はまったく違った。
さらに、
ヒトの行動を変えるためには、ポジティブなフィードバックよりもネガティブなフィードバックのほうが有効なのかもしれない。ただし、その際には、罰の厳しさにはこだわらなくてもよさそうだ。どんなレベルの罰に対しても、ヒトは同じような反応を見せるからだ。
とのこと。とにかく行動を変えたいときは、ささいな罰をもうければ十分みたい。心理学の世界には、「悪い習慣(タバコとか)に手を出しそうになったら、手首に巻いた輪ゴムを軽く弾く」って単純なテクニックがありますが、あれも正しいのかもしれん。
進化的な観点からすれば、ヒトは罰や危険な状況を避けるように適応してきた。いっぽうで「報酬」には、生存を左右するほどのインパクトがあるケースは少ない。
とのこと。ポジティブよりネガティブな感情のほうが影響が大きいってのは、過去の実験でもたびたび証明されてきたことなんで、なんか治したい癖がある人は、自分に軽い罰則を課してみるのもアリかもですね。
credit: Alan O'Rourke