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「もの忘れに効く薬」って本当に効果があるの?

Herb

 

薬で 「もの忘れ」は改善するか?

 「もの忘れに効く薬」に関するご質問をいただきました。

 

最近、モノ忘れに効くという薬が何個か出ています。これはどう思われますか?国が効能を認めたそうで、インチキではなさそうです。本当に効くならぜひ使ってみたいと思いますが。

 

 とのこと。これは気になりますねー。



 

 「もの忘れ」薬には漢方薬が使われている

確かに、近ごろ「もの忘れを改善!」との効能をうたった商品がいくつか出てまして、たとえばロート製薬の「キオグッド」、小林製薬の「ワスノン」、クラシエ薬品の「アレデル」なんかが代表的なところ。いずれも第3類医薬品に指定されている市販薬で、どれも1カ月分のお値段は4〜5千円ぐらい。

 

 

といっても、いずれの商品も主成分は同じで、「オンジエキス」って成分が使われております。これは漢方薬の世界で昔から「記憶力アップ」に使われてきた薬草の一種で、動物実験なんかでは「BDNFが増えて頭が良くなる!」なんて結果が出てたりするんですな。

 

 

では、ヒトを対象にした実験ではどんな結果が出ているのか見てみましょうー。

 

 

オンジエキスの効果は正直パッとしない

1.高齢者の認知機能の低下を遅くする…かも

まず有名なのは2009年の実験(1)で、65才以上の高齢者53人を対象にしております。具体的には、全体を2つのグループにわけて、いっぽうには1回100mgのオンジエキスを1日3回ずつ飲むように指示。そのうえで、8週間後に認知機能の差をチェックしたんだそうな。

 

 

それでどんな違いが出たかといいますと、オンジエキスを飲んだ参加者のほうが、

 

  • アルツハイマー病の兆候を計るテストの成績はよくなった

 

って結果だったそうな。「CEMAD」っていうアルツハイマー病テストの成績が良くなったみたいっすね。

 

 

が、そのいっぽうで、

 

  • 認知症テストの効果には変化がなかった
  • 単語の想起、認識力、言語を操作する能力も変わらなかった

 

という結果だったそうな。ここで使われた認知症テストは「MMSE」ってやつで、どちらかといえば「CEMAD」よりこっちのほうがメジャー。なぜか「MMSE」には差が出ず、単語を思い出す能力も改善しなかったみたい。うーん、これだけ見ると、かなりイマイチな気が…。

 

 

 

2.ワーキングメモリが向上する…かもしれないが…

もうひとつは健康的な男女48人を対象にした実験(2)で、参加者の年齢は30〜44才ぐらい。こちらも参加者に1回100mgのオンジエキスを1日3回ずつ飲むように指示したうえで、4週間目で記憶テストを行ったんだそうな。

 

 

その結果、オンジエキスを飲んだグループは、

 

  • 短期的に空間的な記憶(「なにがどこにあったか」を覚えたりする能力)には向上がみられた
  • 言葉を思い出す能力には影響がなかった

 

 って感じだったそうな。こちらも上の実験と同じく、言語の記憶には影響しなかったみたいですね。

 

 

さらに、もっとも大きなポイントとしては、どちらの記憶にせよオンジエキスの効果は20分以上もキープできなかったって結果が出てるとこ。もしオンジエキスでもの忘れが改善したとしても、その効果は20分と続かない可能性が大きいわけっすな。これはキツい。

 

 

まとめ

そんなわけでオンジエキスに関する実験を見てみましたが、いまんとこ全体的なデータ数はかなり少ないです。正直、この程度で医薬品として売るのはどうなのかなー、ぐらいのレベル。

 

 

しかも、よしんば薬で「もの忘れ」が減ったとしても、その作用は非常に小さなものですし、効果も長続きしない可能性が大。私だったら、薬を買うよりも普通にエクササイズで脳を鍛えますかねぇ。

 


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