「運動 vs リラックス」頭に良いのはどっちだ!みたいな実験
「パレオダイエットの教科書」には「運動は頭を良くするためにしよう!」と書いてまして、とりあえず脳の働きをMAXにしたければ体を動かしたほうがいいよなーと思うわけです。
いっぽうで、ヨガや瞑想などのリラクゼーションも脳にいいって知見はありまして、どっちがいいのかなーってのはちょっと気になるところです(あえて比べる必要もないかもですが)。
そんな状況下、「運動とリラクゼーションの脳力アップ効果を比較したよ!」って話が出ていておもしろかったです。
これはランス大学などの実験(1)で、まずは参加者の「いまの活力」や「どれぐらい元気か」などをチェックしたあと、2つの認知テストを指示しております。具体的にはTMT検査に近いテストを使っていて、おもにどれだけ頭の情報処理スピードが速いかどうかを調べたわけですな。
その後、さらに参加者を2つのグループに分けてます。
- 15分の軽いジョギング
- 15分のリラクゼーションエクササイズ
でもって、全員が運動かリラックスを終えてから2分後に再びTMT検査をやったところ、
- 軽い運動をしたグループはテストの成績がアップ!
- リラックスグループには変化は起きなかった
って結果だったんですよ。まぁリラクゼーションって脳の回転数を落とす作業でもあるんで、当たり前の結果ではありますが。
ただし個人的におもしろかったのは、
- 運動による脳力の向上は、気分の改善が原因で起きている!可能性が高い
って結果が出てるとこっすね。いままでの研究だと「なんで運動ってこんな短時間でも頭が良くなるんだろう?」ってとこはわかってなかったんですけど、もしかしたら「気分の改善」が大きく役立ってるのではないか、と。なるほどねぇ。
もっとも、これはリラックスには意味がないって話ではないので、そこはご注意ください。事実、「学習効率を劇的にアップさせるには頭をリラックスモードに切り替える必要がある」って話もありまして、難しい問題を解くためには脳を緩和させてやるのが超大事だったりしますので。
つまり、今回のポイントをまとめると、
- 集中力や頭の回転が必要な作業(テストとか)の前には軽く運動すると良い
- ただし、運動で頭が良くなるのは「メンタルの改善」が原因かもなんで、気分を良くするような行動なら代替になるかも
- ゆっくり時間をかけて難問を解きたいときは脳をリラックスさせたほうが良い
といった使い分けになりましょう。どうぞよしなに。