軽いウェイトの筋トレでも筋肉はつく!では、低負荷トレーニングが最強なのか?という実験の話
負荷を高めないと筋肉はつかない!と言われたのはもう過去の話で、近ごろは「軽い筋トレでも十分に筋肉は増えるよ!」みたいな話をよく見かけるようになったわけです。たとえば、
- 全力の30〜40%で回数の多い筋トレ
- 全力の60〜80%で回数の少ない筋トレ
っていう2つのパターンをくらべたら、最終的な筋肉の増え方は変わらないっぽいんですよ。
となると、「じゃあ重いウェイトでガンガンに追い込まなくても、軽い重量でゆるーく筋トレすればいいじゃない!」って発想が浮かぶわけで、私もそのように考えていた時期があったんですが、「世の中そんなに甘くないぞ!」と思わせるデータ(R)が出ておりました。
これは12人の男性を対象にしたクロスオーバー試験で、1〜4年のトレーニング歴がある人だけを選んだそうな(年齢は26歳ぐらい)。具体的にどんな実験だったかと言いますと、
- 8〜12RMの負荷でベンチプレスやスクワットなどを3セットずつ行う(いわゆる一般的な筋トレ)
- 数日の休憩をはさむ
- 25〜30RMの負荷でベンチプレスやスクワットなどを3セットずつ行う(低負荷な筋トレ)
って感じ。「RM」の意味がわからない方は、「タンパ大学式筋肉トレ」をご参照ください。
で、ここで研究チームが何を調べたのかと言いますと、
- 主観的に、トレーニングがどれだけ辛かったか?
ってポイントです。「低負荷の筋トレ」というと楽そうな印象もありますが、果たしてこのイメージは正しいのか?って問題っすね。言われてみれば、「低負荷なら楽だろう」とか直感だけで思ってて、「実は低負荷のほうが辛いかも?」って疑問は浮かんだことがなかったなぁ。
さて、その結果、こんな傾向が確認されました。
- 低負荷のトレーニングをしたほうが、みんな「疲労が大きい!」「不快感が強い!」と答えた
だったそうです。見た目の印象とは裏腹に、低負荷で回数が多いトレーニングのほうが消耗するし、運動後の気分もそんなに良くなかったみたい。
まぁ言われてみれば、高負荷だろうが低負荷だろうが筋肉をしっかり疲れさせなきゃいけない点は同じなんで、1セットあたりの時間が長くなっちゃうぶんだけ低負荷のほうがネガティブな気持ちになりやすいのかもしれません。非常に短期的な研究なので、年単位のデータも見てみたいとこではありますが。
とりあえず、このデータを見てる限りでは低負荷トレーニングのほうがメンタルへの悪影響がデカいみたいなんで、一般的なトレーニーは普通に8〜12RMぐらいの負荷で取り組むのが現実的な感じ。つまり低負荷トレーニングが向いてる人ってのは、ケガしてて高負荷を扱うのが無理な場合ぐらいに限るのかも。幸か不幸か私も近ごろ肩を痛めたばっかでなんで(バスケで転倒した)、低負荷トレーニングに集中しようかと思います。