食べ過ぎを治したければ、食事中に自分が立てる音に耳をすませ!という話
「痩せたきゃ自分の食事の音に耳をすませ!」って論文(1)がおもしろかったんでメモ。
これはブリガムヤング大学の実験で、食事中の咀しゃく音と食欲の関係を調べたもの。口のなかでクチャクチャしたりバリバリ噛んだりしたときに出る音が、食欲のコントロールにとても大事だというんですな。
実験では、まず参加者に50kcalのお菓子(クッキーとかプレッツェルとか)をわたして、以下の2グループにわけたんですね。
- 食事中の音に耳をすましながら食べる
- ヘッドホンで音楽を聞きながら食べる
すると、
- 音に意識を向けたグループは、ヘッドホングループよりお菓子の摂取量が自然に60%減った
- ヘッドホングループも、「口の中の音をイメージしてください」と指示された場合は、同じようにお菓子の摂取量が減った
みたいな結果だったそうな。食事中の音は、食欲コントロールの大事なサインになってるみたいですね。
研究者いわく、
味や匂いにくらべて、食事中の「音」はもっとも見過ごされがちな要素だ。しかし、食事中の音に集中するだけで、簡単に摂取カロリーを減らすことができてしまう。
とのこと。食事に集中すると摂取カロリーが減るのは有名な話で、当ブログでも食べる瞑想で肥満が改善する「マインドフルイーティング」の手法を紹介したことがありました。
食事中の音に意識を向けるのも瞑想の一種なんで、自然と心がマインドフルな状態になっていき、食欲が自動で調整されていくんでしょうね。
テレビを見ながら食事をすると、食べ物を噛む音に集中できず、食欲をコントロールする大事なサインのひとつに意識が向かわなくなってしまう。その結果、いつもより食べ過ぎてしまうのだ。
その影響力は、大したことがないように見えるかもしれない。しかし、1週間、1カ月、1年と効果が積み重なっていくと、最終的には総摂取カロリーに大きな違いが出る。
もちろん、これは「大きな音を立てて食べると痩せる!」って話じゃないのでご注意ください。あくまで自分が物を食べてるときの音に意識を向けるのが大事ですのでー。
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