「なんとなく」の直感のほうが、分析的な結論よりも正しいことが多い理由
https://yuchrszk.blogspot.com/2016/03/blog-post_22.html
「ひらめきの正答率は非常に高い!」っていうおもしろい論文(1)が出ておりました。
これは「創造性を高める7つのポイント」で紹介したジョン・キャニオス博士の実験。まずは、およそ100名の学生たちに、言語的なパズルと視覚的なパズルを120問ほど解いてもらったらしい。
言語的なパズルってのは、
- 「リスト」「ホール」「バス」に共通する言葉は?
- 「センター」「ソフト」「セット」に共通する言葉は?
みたいなやつ。視覚的なパズルは、
これはなんの絵でしょうか?
みたいなやつ。それぞれ考える時間は15秒だけで、クイズを解いた参加者は、
- 論理的に考えたか?
- 直感でひらめいたか?
を答えてもらったそうな。
その結果はといいますと、
- 言語的な問題の場合
- 論理で答えたときの正答率は78.3%
- 直感で答えたときは93.7%
- 視覚的な問題の場合
- 論理で答えたときの正答率は63.2%
- 直感で答えたときは78.5%
みたいな感じだったらしい。どちらも直感のほうが勝ってますねー。
研究者いわく、
もしあなたが心の底から「間違いない!」と思えるひらめきを得たら、そのアイデアをマジメに取り扱ったほうがよさそうだ。これは、個人的な問題を解く場合でも、仕事上の重要な決断が必要なシチュエーションでも同じだ。
もちろん、直感はつねに正しいわけではない。しかし、分析的に考えた解決策よりも、正解率が高まる可能性があるのだ。
とのこと。直感が分析よりも上になる理由はまだ不明ですが、ひとつには「プライミング」の問題がありそう。例えば、
- 「リスト」「ホール」「バス」に共通する言葉を探そうとする
- 分析的に考える場合、まずは「リスト」にくっつく言葉を端から出そうとする
- リストバンド、リストアップなどの言葉が頭に浮かぶ
- バンドやアップといった不正解の言葉が頭に残ってしまう
- 正しい問題にたどり着きにくくなる
みたいな流れです。分析的に考えると、頭に思考のノイズが残っちゃうわけですね。
わたしも、アラフォーになってからだいぶ直感に頼るようになってきましたが(大ざっぱになってきたともいう)、そんなに悪いことでもないのかもですな。