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行動経済学がオススメする新年の目標を達成するための5つの技術


年明けからワイズマン(心理学)とハース兄弟(組織行動論)の「新年の目標設定術」を取り上げてきましたが、行動経済学者ダン・アリエリーが書いた「必ず成功する新年の新習慣」も非常に面白いのでご紹介。




ダン・アリエリーの考え方を一言でいえば「自分の意思力をあてにするな」というもの。そもそも人間の意思力なんて弱いものなんだから、自動的に目標を達成できるようなシステムを事前に作っておこう!ってな感じであります。


で、そんな考え方にもとづいた具体的な提案が以下のとおり。



1・健康食品の定期宅配を頼む
まずアリエリーが勧めるのが「健康食品の定期宅配」。自動的に健康的な食べ物が届くようにすれば、嫌でもヘルシーな生活を送るしかありませんからねぇ。


原文では「フルーツガイ」という新鮮な果物の宅配サービスが取り上げられてましたが、日本だと「山形食べ頃ドットコム」みたいなものかな。「武蔵野フーズ」のように健康食に特化したサービスもありますな。



2・失敗したら金を払う
あらかじめ友人に「2カ月で4キロ痩せなかったら1万円払う」といった約束を交わしておくテクニック。支払うお金は、自分が十分な痛みを感じるレベルに設定しておくのがコツみたい。


これは経済学者のイアン・エアーズが立ち上げたsticKK(目標の達成に失敗したら金を払わなきゃならないサービス)と同じ発想で、実践したら間違いなく効果はありそうですな。



3・預金口座へ自動送金する
月に1回、普通口座から貯金用口座へ、決まった額を自動で送金するようにしておく。強制的に貯金が増えていくのはもちろん、送金額をさっぴいた予算内でやりくりするように気持ちが変化するのが大きい。私の場合は、某投資信託への自動積立を使っております。いつの間にか貯金が貯まっていくので気持ち的にラク。



4・友人と約束をする
運動が体にいいとはわかっていても、ジムに行くのはやはり面倒なもの。それなら友人や同僚と一緒に定期的にジムに行く約束をしてみよう!という考え方。他人と約束をした義務感が、目標を達成しやすくしてくれます。確かに、ダイエットでも勉強でも誰かと一緒にやったほうが根気が続きますからねぇ。



5・犬を飼う
「近くの保健所で犬を引き取ろう。これだけで、次の10年は毎日外に出て散歩をするようになる」とのこと。ネタっぽい話ですが、要は「嫌でも運動せざるを得ない仕組みを考えろ!」ってことですな。



まとめ
そんなわけで、行動経済学的に正しい「必ず成功する新年の新習慣」5選でした。意思の力を当てにしない点ではハース兄弟と同じですが、こちらはあくまでも「嫌でも目標を達成するしかなくなる状況に自分を追い込む」ことに重点が置かれているのが特徴でしょうか。





credit: jeff_golden via FindCC
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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。