高負荷+短時間な『HIIT系筋トレ』は、普通の筋トレとくらべて効果が高いのか?というACEの実験
毎度おなじみ米国運動評議会(ACE)から、「HIIT系の筋トレって効果はどうなの?」ってデータ(R)が出ておりました。
HIITってのは当ブログで何度も取り上げてる高負荷トレーニングで、くわしくは「いまさら聞けない「HIIT」超入門」などをご参照あれ。簡単に言えば、短時間でとにかくハードな運動をすることで、長時間のエクササイズと同じ効果を手に入れようぜ!みたいな考え方です。
で、HIIT系の筋トレってのはその亜種で、
- 短時間で高負荷の筋トレをしよう!
ってのが基本的なスタンス。適度な負荷でたくさんのレップ数をこなすんじゃなくて、回数は少ないけど徹底的に高負荷で追い込むようなやり方っすね。
というわけで、実験では45人の男女を3つのグループに分けてます。
- 伝統的な筋トレ
- HIIT系の筋トレ
- なにもしない(コントロール群)
実験期間は6週間で、それぞれどんな感じのトレーニングだったかと言いますと、
- 伝統的な筋トレ
- 1〜3週めのトレーニングは週2回。1RMの60%の負荷で10回1セットを行う
- 4〜6週めのトレーニングは週3回。1RMの70%の負荷で12回2セットを行う
- HIIT系の筋トレ
- 1〜3週めのトレーニングは週2回。5RMの100%の負荷で5回1セットを行う
- 4〜6週めのトレーニングは週3回。5RMの100%の負荷で5回1セットを行う
って感じです。5RMで100%の負荷ってのは、重りを5回あげたら完全に限界が来るレベルでして、おそらく実践したらかなり精神的にはツラいんじゃないかと。一方で1RMの60%の負荷で10回は余裕を持っていけるレベルっすね。
当然、回数が多いぶんだけ 伝統的な筋トレのほうがトレーニング時間は長くなりまして、
- 伝統的な筋トレは1回のトレーニングが45分
- HIIT系の筋トレは1回のトレーニングが20分
という差が出たらしい。これはかなりの違いっすね。
ちなみに、いちおうトレーニングメニューも書いておくと、
- バックエクステンション
- バイセップカール
- チェストプレス
- ラットプルダウン
- レッグカール
- レッグエクステンション
- レッグプレス
- シーテッドロウ
- ショルダープレス
- トライセップエクステンション
の10種類になってます。マシンを使ったメニューが多めですね。
さて、そこで6週間後にどんな違いが出たかと言いますと、以下のようになってます。
- 筋トレをしたグループは、どちらも同じように体脂肪が減っていた
- どちらも基本的には同じように筋力が増えていたが、シーテッドロウ、チェストプレス、レッグプレス、ラットプルダウンについてはHIIT系グループのほうが筋力が改善していた
- が、HIIT系グループのほうが最高血圧とLDLコレステロールが大きく改善していた
だったそうです。まぁ全体を見た雑感としましては、
- 高負荷の筋トレは、短時間でも普通の筋トレと同じぐらい筋力は増えそう(筋肉量は不明)
- HIIT系のほうが健康系の数値が改善しやすいのかも?
みたいな感じでしょうか。まだ初歩研究なんでハッキリした結論は出せないものの、「時間が足りない人なら試してもいいかも」ぐらいのことは言えそう。
まぁ高負荷トレーニングってメンタルが辛くなっちゃうので、個人的にやるかと言われれば悩んじゃうとこではあるんですが……。