目標を達成したらやる気がなくなった……を解決する心理テク、それは「旅のメタファー」
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目標を達成したら燃え尽きた!みたいなことは誰にでもありましょう。一番ありがちなのはダイエット後のリバウンドで、アメリカの有名なダイエット番組に出た人が6年後にはみんな体重がもどってたりとか。
これはダイエット以外にも言えることで、勉強でも運動でも健康習慣でもいったん成功してからが勝負だったりしますが、実際はテストに受かったら遊びほうけたり、昇進したら仕事をする気が無くなったりとか、そんな話はざらにあるでしょう。
では、この問題をどうすりゃいいの?ってことで、スタンフォードからいい感じのデータ(R)が出てました。
ここでは約1600人の男女を対象に6つの実験が行われてるんですが、いずれも基本的な対策は同じ。具体的には、参加者に以下のような指示を与えてます。
- 目標を達成したときは、その事実を「ゴールに着いた!」じゃなくて「ひとつの旅を終えた!」と考えてみてね!
つまり、普通に「目標をクリアした」ととらえるんじゃなくて、「旅」というメタファーを通してものごとを考えてみたら?ってことですね。
非常にシンプルな介入ですけども、これだけでも現実的に効果が出てるのがおもしろいところです。代表的な実験を紹介すると、
- 実験1
- 265人のダイエッターに毎日の食事や摂取カロリーを記録してもらう
- その際に、参加者の半分に旅のメタファーを使うように指示
- 7日後の結果を見る
- 実験2
- なんらかの目標(健康でも勉強でもなんでもいい)を最近達成した学生400人を集める
- 目標を達成したときのことを、参加者の半分には「旅のメタファー」で思い出してもらう
- その後、どんな違いが出るかを見る
みたいなデザインになってます。すると、どちらの実験でも「旅のメタファー」を使ったグループの方に良い影響が出まして、
- その後も良い習慣が続くようになった(実験後もダイエットプログラムに参加したり、以前よりも勉強に取り組むようになったりとか)
- 「自分は成長しているのだ!」って感覚が強くなり、自信を持って行動できるようになった
だったそうな。メタファーと言われるとただの「たとえ話」みたいな印象もありますが、実際にはヒトの行動を変える効果があるかもしんないわけですね。
確かに、「目標をクリアした」だとそこですべてが終わったような印象ですが、「ひとつの旅」と考えると「これは長い人生の一里塚なんだなぁ」って感覚が生まれるでしょうからねぇ。この感覚がモチベーションを上げてくれる可能性はたかそうな気がします。
実際、なんかひとつの目標を達成したところで人生は続くわけですし、なにごとも「旅のメタファーでとらえといたほうが生産的かもしれませんね。どうぞよしなに。