うつ病?と思ったら、腸内環境の悪化も疑ってみよう
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/03/blog-post_24.html?m=0
以前に「栄養不足でうつ病になっちゃうパターン」について書きましたが、ここでは腸内環境のせいでメンタルまで悪化しちゃうケースについて。
というのも、腸は迷走神経によって脳につながってまして(1)、このラインを使って、お腹から頭へ「もっとメシを食え!」とか「脂肪を燃やせ!」といった命令を出しております。その点で、脳は腸の奴隷。腸こそが主人。
しかも、ここ数年は、さらに腸内細菌のリサーチが進みまして、「お腹が悪いとメンタルも悪くなる!」ってのが常識になりつつあるんですな(2,3)。その仕組みはまだまだ不明なところが多いですが、どうやら腸内の細菌自身が神経伝達物質を出して、じかに脳を操るケースもあるみたい(4)。うーん、すごい。
で、実際ところ、腸内細菌がメンタルにどんな影響をあたえるかと言いますと、
1)脳機能の変化
- 動物実験では、腸内細菌の変化は脳の化学物質に影響をあたえ、腸の環境がよくなると運動機能や不安が減ることが確認された(2011年,6)
2)ウツと不安
- 炎症と酸化ストレスは、うつ病を引き起こす大きな原因の1つであることがわかっている(2012年,10)
- ジャンクフードや食べ過ぎなどは、どちらも腸内細菌の悪化と腸の炎症をもたらし、やはり不安やうつ病の原因になる(13)
3)自閉症スペクトラム
4)統合失調症
- ヒトを対象にした調査では、一貫して腸内の炎症がヒドい人ほど統合失調症にかかりやすいことがわかっている(2012年,21)
といったあたりがメジャーな障害ですが、ほかにも腸内環境とADHD、双極性障害、アルツハイマーなどの関係を示す研究も出てまして、もはや「心の病気」は「腸の病気」だと言い換えても違和感のないレベル。なかでも、
などが、腸にダメージをあたえる四天王と言われております。下痢や便秘が多かったり、お腹にガスがたまったりする方は、メンタル面でも注意が必要なわけですね。
そんなわけで、腸へのダメージが精神におよぼす影響はハンパなし。心当たりのある方は、
などを徹底するとよさげです。個人的にも、プロバイオティクスに関しては、もう少しいろいろ実験していきたいところ。