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うつ病?と思ったら、まずは栄養不足を疑ってみよう


低脂肪ダイエットをしすぎるとウツ状態になるよ!」なんて話を書きましたけど、そういうえば、栄養バランスのせいでメンタルがおかしくなることって他にもあるなーと思ったんで、思いつくままにまとめてみます。

 

1・必須アミノ酸のバランス

これは「低脂肪ダイエットをしすぎるとウツ状態になるよ!」にも書きましたとおり。アミノ酸は、やる気や幸福感のもとになるセロトニンノルアドレナリンの材料でして、特にトリプトファンやフェニルアラニンが必須。心配な方は、とにかくプロテインパウダーで効率よく必須アミノ酸を補給するとよさげ。

 

 

2・ビタミンDが足りない

日本ではあまり話題になりませんが、海外の健康サイトなんかだと、近ごろ最も重要視されているのがビタミンD。実際、体内のビタミンD量が少ないとウツ状態になっちゃうって論文(1)は結構ありまして、抗うつ剤を処方する前に、とりあえずビタミンDを試してみるお医者さんも増えているとか。


サプリで補給してもいいんだけど、体内吸収率を考えるとやはり太陽に当たるのがベスト。1日10分だけ、日焼け止めなしで太陽を浴びるといい感じです。これぐらいなら皮膚のダメージも問題ありませんし。

 

3・脱水

コネチカット大学の研究(2)によれば、軽い脱水状態でもヒトの気分は大きくヘコんじゃうらしい。ここでいう「軽い脱水」は、体内の水分がたった1.5%失われた状態のことなんですが、人間は水分が1〜2%まで減らないと、渇きを感じられないようにできてるとか。

 



糖質制限食をしている人などは、慢性的に脱水が起きがちなんで、渇きを感じる前にこまめな水分補給をオススメ。

 

4・糖質の摂り過ぎ

2007年論文(3)によると、糖質の摂り過ぎでインシュリンが効かなくなると、うつ病の発症率が約3倍にはね上がるそうな。血糖値が乱高下することで、不安や怒りの引き金になっちゃうらしい。ただし、低炭水化物&高タンパクな食事を数時間ごとにとれば、症状は少しずつやわらいでいくとのこと。

 

5・カフェインの摂り過ぎ

これは「カフェインによる脳の疲れをリセットする方法」に書いたとおり。カフェインをとり過ぎると、脳がどんどん疲労物質に弱くなっていって、最終的にはうつ病に近い状態になっちゃう。



論文では、1日2杯のコーヒーでも飲み過ぎなレベルなんで、心当りがある方は2週間のカフェイン抜き生活を推奨。

 

6・フードアレルギー

フードアレルギーは、急性アレルギーと違って、ゆっくりと症状が現れるタイプの食品アレルギー。知らずのうちに全身に炎症を起こしまして、慢性的な疲労やうつ病の原因になるんですね。


これは専門的な検査をしないと判断が難しいんですが、いったん自分のフードアレルギーを理解すると、一気に生活がラクになったりするんで個人的なかなりオススメ。

 

まとめ

そんなわけで、栄養方面から来るうつ病の原因を軽くまとめてみました。他にも、副腎疲労とか甲状腺機能低下とか、体の不調が理由でメンタルをやられちゃうケースは多いんで、そのあたりも疑ってみたほうがいいかもしれません。


credit: Chynne Graham via FindCC


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。