「笑い」でアンチエイジングにもなるし脳トレにもなるし脳内麻薬もドバドバ出るし、みたいな話
「笑い」は体にいい!ってのは間違いない話で、当ブログでも、
みたいなデータを取り上げてたりします。でもって、近年もまたいろいろと「笑いのメリット」に関する研究が進んできましたんで、そのへんをちろっとまとめておきます。
1 どうも炎症を抑えてくれるらしい
まずは日本医科大学 の研究(1)で、「笑いで炎症が減った!」って話を。何度も書いてるとおり体の炎症は万病の元でして、アンチエイジングの一番ピンなどと呼ばれております。
これはリウマチ性関節炎に悩む43人と健康な23人を対象にした実験で、みんなに落語を聞かせて「陽気な笑い」(Mirthful laughter)を引き起こしたんだそうな。それから全員の炎症マーカー(インターロイキン6とかTNFアルファとか)を計測したところ、
- 関節炎の人の炎症が有意に低下!ただし健康体の人には似た変化が出なかった
って感じだったらしいんですな。体内の炎症レベルが高い人であれば、笑いでかなりのメリットが得られそうであります。ちなみに、この抗炎症効果は実験から12時間以上も続いたそうで、アンチエイジング用に「笑い」を使うのもよろしいのではないでしょうか。
2 他人の笑い声を聞くだけでも脳トレになるかも
こちらはテュービンゲン大学の実験(2)で、18人の男女が対象。まずは全員に、以下の3パターンの「笑い声」を聞いてもらったらしい。
でもって、その脳をfMRIで計測したところ、それぞれの笑いによって脳の別々のエリアが活性化し、情報の行き来がスムーズになったんだそうな。どうやら人間にとって「笑い」ってのはコミュニケーションの大事なサインなので、他人の笑い声を聞いただけでも脳が「これはどんな意味だ?」と思って頑張り始めるみたい。
これまでも「笑いで創造性が高まる!」みたいな研究はありましたが、「笑い声」を聞くだけでも脳が活性化するってのはおもろいっすなぁ。
3 「笑い」はヘロインに似た効果が
こちらはトゥルク大学の実験(3)で、12人の男性に30分のお笑い動画を見てもらい、その脳をPETで調べたものになっております。その結果を簡単にまとめると、
- お笑い動画を見ると脳にエンドルフィンがドバドバでる!
だったそうな。エンドルフィンってのは多幸感をもたらす脳内ホルモンで、たとえば「激しい運動」とか「友情」なんかでも分泌されることがわかっております。
こいつが多幸感をもたらすメカニズムはヘロインとよく似てまして、まさに「笑い」は天然のドラッグだと言える感じ。しかも禁断症状も出ないんだから、ヘロインなんかやってる場合じゃないですな(笑)
4 「好きな笑い」のセンスでモテる
こちらはノースカロライナ大学の実験(4)で、「笑いのセンスとモテ」について調べたもの。どういう実験かと言いますと、
- 被験者に何パターンかのお笑い動画を見せる
- それぞれ、どのジョークにどれぐらい笑ったかをチェック
- と同時に、その被験者とは違うポイントで笑う男女の動画を見せる
- 自分と違うポイントで笑う男女に対して、どれぐらい好感度を持ったかを採点してもらう
って感じです。要するに、「笑いのツボ」が違う相手と同じ相手で、高感度の違いをチェックしたわけっすな。
当然、その結果は「笑いのツボが同じ人」の圧勝。同じポイントで笑い、同じぐらいの大きさで笑う人ほど、ガンガンに好感度が上がっていったらしい。
研究者いわく、
笑いのツボが同じということは、その人は世界を同じように見ているシグナルになる。これが「つながり」の感覚を増強させるのだ。
とのこと。気になる異性がいたら、笑いのツボの類似をアピールするのも十分にありでしょうな。