12万3千人を34年も調べたら、すごーく普通の「長生きのコツ」があらためてわかったぞ!という話
当ブログでは、長生きのためのいろんなポイントを紹介してるわけです。たとえば、
などなど、とにかく長寿ってのはいろんな要素がからみあってるわけですな。
でもって、新しく出た論文(1)は「これが長寿に必要なビッグファイブだ!」ってのを選び出してくれてて有用でした。これは123129人分の健康データを使った観察研究でして、
- NHS=看護婦さんのライフスタイルを調べたデータ
- HPFS=健康産業に従事してる人のライフスタイルを調べたデータ
っていう2つのデータセットを使っております。調査期間は34年におよんでまして、なかなかパワフルな研究でよろしいのではないかと。
で、すべてのデータをまとめたら、「長生きに効くライフスタイルのビッグファイブ」が浮かび上がってきまして、まずは、
- このビッグファイブを守ってる人は、守らない人より平均で13年寿命がのびる!
- 具体的には、女性は14年、男性は12年のびる!
- すべてを守った被験者は、実験期間中に命を落とす確率が74%も低下していた
って結果だったそうで、なかなかの差が出てますねー。
では、具体的な5つがどんなものだったかというと、こんな感じ。
- タバコを吸わない
- BMIが18.5-24.9の間をキープ
- 少なくとも1日に30分かそれ以上の中高強度身体活動をする
- アルコールは女性が1日にワイン150mlまで、男性は1日にワイン300mlまで
- 健康的な食事(地中海式みたいな)
うわー普通!当たり前すぎる結果が出てますが、これで「早期死亡率が74%も下がる!」って具体的な数値が出てるのは、非常にわかりやすくてモチベーションも上がるのではないでしょうか。
また、ここでは他にもおもしろい知見が出てまして、
- ひとつのライフスタイルを取り入れてる人は、ほかの要素も良い傾向がある(たとえば、運動をしてる人ほど酒を飲まない確率が高い)
なんてのも出てたりします。ここらへんの原因ははっきりしないものの、おそらく一個のライフスタイルを改善できれば、それが自信になって連鎖的にほかの面も良くなっていくのではないかと予想。
さらにおもしろい知見としては、
- 健康的なライフスタイルの人たちはアスピリンの使用量がやや多い
- 5つのライフスタイルを取り入れてる人ほどマルチビタミンの使用量が少ない
だったそうな。アスピリンの使用量が多いってのは、おそらく「長生きする人はちゃんと医者の言いつけを守ってる」ってことなのかと思われます。
また、マルチビタミンの使用量については、ライフスタイルがボロボロな人の74%がサプリを飲んでたのに対し、健康的な習慣を取り入れてる人は33%だったそうな。これは要するに、不健康な人ほどマルチビタミンで埋め合わせようとしてるってことであり、同時にやっぱマルチビタミンって意味ないんだろうなぁって話でもありますな。
ってことで、まことに常識的な話でしたが、「13年も寿命が変わる」と言われちゃうとやっぱ愚直に守っていくしかないなぁとか思いますねぇ。