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安全性がかなり怪しくなってきた化粧品の添加物3選 #2

Lavender products

以前に書いた「安全性がかなり怪しくなってきた化粧品の添加物3選 #1」で、「パラベン・フタル酸エステル・トリクロサンのいずれかをふくむコスメはヤバい!」という話をしました。その続きとして、さらにメジャーな成分の危険性についていくつか。

PEG

化粧品や洗剤などによく使われる界面活性剤の一種で、「PEG-数字」みたいな表記になってることが多いはず。「買ってはいけない 」みたいな本だと「発がん性が!」みたいな煽り方をされてますが、PEGは肌から体内に入らないことがわかってまして(1)、そのへんは心配する必要なし。

 

 

ただし、PEGはエチレンオキサイドや1,4-ジオキサンといった溶媒に汚染されてる可能性が高いのが難点(2)。特に1,4-ジオキサンは、日本でもガッツリ有毒物質に指定されております。本来は製造過程の最後に水で飛ばすんですけども、どうしてもある程度は残っちゃうみたい(3)。

 

 

ジオキサンは、少量でも肌をとおって体内で悪さをしますんで、PEGが使われる製品は避けたほうが無難かと。具体的な商品名については、美肌マニアさんなどをご参照ください。

 



 

シロキサン

シロキサンは合成ポリマーの一種で、ネットとかだと「毛穴に詰まる!」みたいな噂もありますが、これはただの都市伝説。実際に怖いのは環境ホルモン作用のほうで、体内に入ったシロキサンは女性ホルモンに近い動きをしまして、結果として肝臓や肺にダメージが出ちゃったりとか(4)。

 

 

まぁシロキサン自体はそんなに肌から体内に入り込まないものの、上であげたPEGなどと組み合わされると、一気に吸収率が高まっちゃうので要注意(5)。半減期も非常に長いんで、いったん体内に入っちゃうとダメージを取り除くのも大変ですんで。具体的な商品名については、こちらも美肌マニアさんをご参照ください。

 

 

トリエタノールアミン

化粧品やシャンプーの保湿剤なんかに使われてる成分ですが、 マウス実験では結構な発がん性が認められております(5)。トリエタノールアミンそのものというよりは、他の成分と反応を起こしやすく、ニトロソアミンっていう発がん物質を作り出しちゃうみたい(6)。

 

 

いちおう、トリエタノールアミンについては、ニトロソアミンを作らないような製造法が推進されてますが、どこまで守られているかはよくわからんです。こちらも、日本の商品については美肌マニアをどうぞ。



では、どうすればいいのか?

いろいろ怖いことを書いてみましたが、日本の規制はそれなりに厳格なんで、極端に心配になる必要はありませんです。

 

 

ただ、iHerbなどにいけば 安全なコスメが普通に手に入るのに、わざわざ危なげなもんを買わんでもいいのではないかと。個人的には、Aubrey Organicsの商品なんかはクオリティが高くて好き。

 

というか、そもそも美しい肌を手に入れたいなら、化粧品よりも新鮮な野菜バクテリアの環境整備に金を使ったほうが、100倍ぐらい効果があるような気もしますが。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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