バイオファーマ社「【うつ病予備軍】に有効なサプリを作ってみたぞ！」
「小うつ病に効くサプリを作ったぞ！」って報告(R)が興味深かったのでメモっときます。
小うつ病ってのは、悲しみやエネルギーの低下、自尊心の低下、食欲不振みたいな抑うつ症状があるんだけど、一般的なうつ病の診断基準を満たさない状態のことです。本格的なうつ病の前段階みたいなイメージですね。
もちろん、前段階といっても本人の辛さはかなりのもので、勉強や仕事は進まなくなるし、他人とのコミュニケーションも取りづらくなるしで、なめてはいけないんですよ。アメリカでは全人口の16%が少うつ病にかかっているとも言われてまして、困ってる人の数はかなり多め。日本の割合はわからんですが、思い当たる方も多いんじゃないでしょうか。
で、少うつ病が難しいのは、「抗うつ薬を使ってもいいのか？」って問題が、専門家のあいだでも決着がついてないところです。というのも少うつ病の人には抗うつ剤が有効じゃない可能性がありまして、飲んでも無意味かもしれないんですよ(R)。理由はよくわからんですが。
ということで、この問題に立ち上がったのが、新薬の開発で有名なバイオファーマ社であります。この会社がなにをやったのかというと、
- 処方箋なしで手に入るサプリのなかから、メンタルに効きそうな証拠がある成分を集める
- ピックアップした成分から、特にメリットが大きそうなものをしぼる
- 最後に残った成分を組み合わせる
みたいな感じです。ドラッグストアなどで普通に手に入る成分から、メンタルの落ち込みに効きそうなものを選んで組み合わせたわけですな。
ここで研究チームが選んだ成分は、以下の２つです。
- S-アデノシルメチオニン（SAMe）
- ラクトバチルス・プランタラム299v（乳酸菌の一種）
ひとつめのSAMeってのは、気分に影響を与えるホルモンなどを調節する成分のひとつ。いくつかの試験(R)では、「SAMeは処方薬と同じぐらい抑うつに効くのでは？」とも報告されてたりします。作用が起きるのも早くて、研究の参加者は平均7日以内に改善が見られたと報告したそうな。個人的にも「SAMeはすごそうだよなー」と思ってて、「最高の体調を極めるサプリメント完全ガイド」でも取り上げてますね。
もうひとつのラクトバチルス・プランタラム299vは、近ごろ「ストレスホルモンを減らしてくれるのでは？」って報告が出てきた腸内細菌です(R)。テストを控えた41人の学生を対象にした試験では、ラクトバチルス・プランタラム299v またはプラセボを1日1回、41日間飲んでもらったところ、乳酸菌を飲んだグループは、10日目にストレスホルモンが低くなったんだそうな。こちらも非常に有望なサプリと言えましょう。
さて、バイオファーマ社は、これら２つの成分を組み合わせて、こんな実験をやってます。
- 軽度から中等度のうつ病患者90名に協力を頼んでRCTを実施。
- SAMe＋乳酸菌サプリ、またはプラセボに割り付けて6週間の違いをみる
すると、SAMe＋乳酸菌サプリを飲んだグループは、うつ病のスコアが2週目と6週目にプラセボおりも大幅に減少したんだそうな（特に抑うつ、認知、不安のスコアが大きく改善してる）。
また、サプリを飲んだグループには目立った副作用は見られず、たいていの人が「気分の落ち込みが抑えられた」と報告したらしい。SAMeもラクトバチルス・プランタラム299vも、どちらもメンタルへの効果はよく耳にしてたんですが、組み合わせたほうが効果が出るのかも？って感じですね。
まー、まだバイオファーマさんの試験しかないので、SAMe＋乳酸菌の効果がどこまで凄いかはわからんですが、どっちも定評のある成分ではありますので、今後に期待したいところです。ちなみに、バイオファーマさんは、SAMe＋乳酸菌サプリを特許出願中らしいんですけど、いずれの成分も普通にiHerbで手に入りますんで、こちらを組み合わせて使うのもいいかもですね。たとえば、
あたりが有名どころですね。両者とも値段が高いサプリなので気軽におすすめしづらいんですけど、気になる方はどうぞ。
