ぬか漬けや納豆を食べれば、メンタルは強くなる
伝統的な食生活がいかに精神の安定にいいかを説いた2014年の論文が、非常におもしろい内容だったのでメモ。
具体的には、昔ながらの発酵食品がいかにメンタルに良いのかを述べた論文でして、ひいては古代食を実践するパレオダイエットの利点にもつながる話になっております。勉強になるパートを抜粋しますと、
地中海食や日本食に代表される伝統的な食生活は、西洋にくらべて、野菜・果物・魚・海産物・未加工の穀物・食物繊維の摂取が多く、乳製品と赤身肉を少なめにとるという特徴がある。
さまざまな集団を調べたところ、伝統的な食生活を続ける人たちは、不安症や鬱の発症数が少なかった。なかでも近年の調査によれば、昔ながらの健康的な食生活は鬱の発症リスクを25〜30%ほど下げるようだ。さらに、納豆の消費量が多いことで知られる日本の伝統的な食生活も、欝の症状を減らすことが判明している。
というわけで、和食(特にぬか漬けとか納豆)は健康にいいだけじゃなくて、精神の衛生にも超いいらしい。
発酵食品がメンタルにも影響をおよぼすのは、発酵食品内の細菌が腸内の環境をよくして、全身の炎症をおさえてくれるから。現在の精神医学では、全身の慢性的な炎症が欝病の大きな原因の1つと考えられているんですな。そのへんの仕組みについては、「「脳の炎症」を防げば、うつは治せる」がくわしくていい感じです。
さらに、論文の結論パートを抜粋しますと、
伝統的な食生活でおなじみの発酵食品は、細菌が腸内環境をよくすることで、脳の健康に影響をあたえる潜在力を持っている。(中略)例えば、発酵肉や魚にふくまれるアグマチンやポリアミンといった成分は、数々の実験で脳の健康によいことがわかっている。
そんなわけで、メンタルを安定させるには、発酵食品で腸内の環境をよくするのが必須みたい。やっぱ自家製ぬか漬けを作ろうかなぁ…。