「人は変われる!」と信じたほうが健康も頭も良くなる
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名著「『やればできる!』の研究」のキャロル・ドゥエック博士が、「『人は変われる!』と信じたほうが健康も頭も良くなる」って研究を発表していて、これがなかなかおもしろいです。
これはカリフォルニア高校で行われた研究で、学期の最初に、158人の生徒たちにアンケートを取ったんですな。すると、1年後、そのアンケートに「人は変われると思う」と答えた生徒ほど、
- 自己肯定感が高い
- ストレスが少ない
- 不安を感じることが少ない
- 病気が少ない
といった傾向が見られたそうな。このあたりは、ドゥエック博士が手がけた前の研究(「やればできる!」という信条を持った人ほど成功しやすい)の別バージョンといった感じですね。
もう1つ行われた実験では、今度は別の学校の生徒たちへ、学期前にこんな話をしたらしい。
人間には変われる力があります。ですから、もし仲間はずれにされたりイジメを受けたとしても、それはあなたの性格に治せない欠陥があるからじゃありません。また、仲間はずれやイジメをしてきた側も、決して根からの悪人ではありません。複雑な動機があったはずです。
1年後、この話をされた生徒たちは、それ以外の生徒にくらべてストレスが少なく成績も良かったんだそうで。いったん「人は変われる」と信じれば、メンタルも健康も頭も良くなっちゃうわけですね。
かつてはの心理学では「人間の性格は変わらない」って意見が多かったんですが、近ごろのパーソナリティ研究では「やっぱり人の性格は変わる」って説が主流になりつつあるようで、わたしもドゥエック博士の意見には大賛成であります。
photo credit: Lori Greig via photopin cc