性格が良ければルックスも良く見えるという話
「性格がいい人ほどルックスが良く見えるよ!」と主張する論文(1)が面白いのでメモ。
これは華中科技大学の実験でして、まずは120人の男女に60枚の顔写真を見せて、それぞれのルックスに点数をつけてもらいまして。で、その2週間後に、再び同じ作業をしてもらったんですが、今度は「この写真の女性はとても親切なんですよ〜」といった感じで、性格の特徴をつけ加えたんですね。
すると、何も聞かずに点数をつけたときよりも、性格を知った状態で点数をつけたほうが、「この人は魅力的だ!」と思う確率がグンと伸びたらしいんですな。一方で、「この写真の女性は気むずかしいんですよ…」と説明を受けたグループは、全体的に点数を低めにつける傾向があったとか。
研究者いわく、
人間は「良い性質のものは美しい!」と思う傾向がある。魅力的なルックスには、良い性格が反映されていると考えるのだ。これは「ハロー効果」と呼ばれる現象だ。わたしたちは、つい人間の性格は顔に現れるものだと思ってしまう。
とのこと。「ハロー効果」は、1つの特徴を「良い!」と判断すると、それに引きずられて他の要素も「良い!」と思いこんじゃう現象のこと。「なぜビジネス書は間違うのか」(http://amzn.to/2tzbaSI)なんかでも、「『ビジョナリー・カンパニー』みたいなビジネス書って、成功した企業がすることは何でもいいって思い込んでるよね」って批判をする際に「ハロー効果」が使われております。
性格の良さとルックスの判断が連動するって研究は、過去にも結構ありまして(2)、
- 正直さ
- 優しさ
- 親切さ
あたりが高い人は、基本的に「見た目が良い!」と判断されやすいみたい。このへんの話は、先日「結局、人は顔で判断されていることが科学的にあきらかに」で紹介したプリンストン大学の研究とも似たものがありますねぇ。
そんなわけで、実際には性格の良さは顔に出るわけじゃないけど、多くの人はそう思ってるんだから、実質は「性格が良い=ルックスも良い」と考えちゃっていいんじゃない?って話でした(笑)
credit: Sanctuary photography → back ! maybe :p via FindCC