「皮肉」や「嫌味」を言ったり言われるだけで良いアイデアが生まれやすくなるそうな
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/11/blog-post_20.html?m=0
「皮肉が創造性を刺激する!」って論文(1)が面白かったんでメモ。
これはハーバード大の研究者による実験で、まずは約300人の参加者を以下の3グループにわけたんですね。
- ニュートラルな会話をしてもらう(「今日は1ドル120円ですね」みたいな)
- 嫌味や皮肉が混じった会話をしてもらう(「その服は100均で買ったんですか?」みたいな)
- ポジティブな会話をしてもらう(「その服は本当に素敵ですね!」みたいな)
そのあとで全員に創造性を判断するテストに挑戦してもらったところ、
- 皮肉を言った参加者のうち67%が良いアイデアを思いついた
- 皮肉を言われた参加者のうち75%が良いアイデアを思いついた
- ニュートラルとポジティブグループは30%しかテストに成功しなかった
といった差が出たそうな。皮肉を言うよりも言われたほうが創造性が上がってるのが面白いですね。
研究者いわく、
皮肉や嫌味を理解するには、表現の裏側に隠された本当の意味を察する必要がある。このプロセスは、脳の抽象思考が活性化されることで起きる。その結果、創造性が刺激されるのだ。(中略)
今回の実験結果は、皮肉や嫌味がヒトの創造性を高める可能性を示している。創造的な人たちが自然に皮肉や嫌味を使いがちなのも、このプロセスが原因かもしれない。
とのこと。皮肉や嫌味を言うには普通の会話よりも脳を働かす必要があり、そのおかげで良いアイデアが生まれやすくなるんだ、と。京都人やイギリス人は脳が活性化しやすいんでしょうか(笑)
というわけで皮肉には脳トレの効果があるようですが、当然ながら使用上の注意もあったりします。
過去の研究では、皮肉や嫌味は対人関係に悪影響をおよぼすことがわかっている。ただし今回の実験によれば、信頼のある相手とであれば皮肉や嫌味は問題ない。
とのことで、仲の良い友人やパートナーにはガンガン皮肉を言って脳を鍛えていけばいいのではないかと。まぁ信頼感の有無をちゃんと見極めないと大やけどしそうですけど。
Image credit: shutterstock