欧米生まれの超健康法「アーシング」で本当に元気になれるのか?
https://yuchrszk.blogspot.com/2018/06/blog-post_8.html?m=0
こんなご質問をいただきました。
最近、少し気になっている事があります。 それは「アーシング」についてです。 怪しい感じもするのですが... 科学的根拠はあるのでしょうか?
とのこと。「アーシング」ってのは欧米生まれの健康法で、「素足で地面に触れると心も体も元気になるよ!」みたいな考え方です。
どういうことかと言いますと、
- 現代人は普段の生活で静電気を体に溜め込んでいる
- この静電気が体にいろんな悪さをしている
- なので、地面からアースすれば健康に!
といったアイデアにもとづいております。いかにも怪しげなんですけど、実はそれなりに初歩研究は行われてまして(1)、「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」で有名なデイブ・アスプリーさんのブログでもおすすめされてたりします(2)。うーん、どうなんでしょうか。
そんなわけで、いろいろと研究例を見てみたわけですが(3,4,5)、結論から言っちゃえばアーシングには近づかないほうがよいかと思います(笑)。というのも、アーシングのデータには問題が多くありまして、
- ほとんどの研究はアーシングの業者が行なっている
- 大半のデータはコントロール群がないので、プラシーボかどうかが判断できない
- アーシングの効果について被験者の感想を聞いてるだけのが多い(客観的な指標を使ってない)
- というか、実験の参加者が「すでにアーシングを信じている人」だけを対象にしている
って感じなんですよ。いまんとこマトモな研究はひとつもありませんで、ちゃんとしたジャーナルなら余裕ではねられちゃうレベル。
もちろん、これは「現時点では証明したデータがない」って話なんで、もしかしたら今後は「アーシングはやっぱりよかった!」みたいな展開になる可能性も捨てきれません。が、現時点ではアーシングを試そうとは全く思わないですねぇ。
というか、体の静電気を放出したいなら、普通に金属のドアノブに触れればいいんじゃないか?と思うわけですが、これはアーシングとは違うんでしょうか。それでビリッとくれば静電気が放出したことになりますし、何も起きなければすでに体内のバランスはOKってことではないのか、と(笑)