ダメダメな「会議」を根っこから改善するための10個の科学的ポイント
https://yuchrszk.blogspot.com/2018/11/10.html?m=0
会議が好きな人は少ないでしょう。わたしもミーティングは苦手でして、あまりの生産性のなさに「自分はいま何をしてるんだろう…」って気分になるケースがしばしばです。
事実、近ごろネブラスカ・オマハ大学から出た論文の著者は、以下のように言い切っております (1)。
会議は基本的に実りが少ない行為だ。
ってことで、会議が生産性がない方向に進んでしまいがちだよねーってのは、世界的にもおなじみの問題意識らしいんですな。
が、この研究では、過去のミーティング系の調査から約200件のデータを精査したうえで、こうも言っております。
会議の科学を使えば、くわしい改善法を手に入れることができる。
科学的に会議を改善する方法は存在しており、そのポイントを守れば、
- クリエイティブな思考がブーストする
- 問題解決の確率がアップする
- ディスカッションが活性化する
- アイデアが生まれる量も増える
ってメリットが得られるそうな。こりゃあ気になりますねぇ。
では、同研究チームが推奨するポイントが何かと言いますと、以下のようになっております。
会議の前にやっとくこと
- いま必要なことは何か?を評価しておく:ちゃんと会議の議題を絞り込んでおこうねーってことですな。すさまじく当たり前のようですが、わたしが参加した会議では「なにかご意見を」とか「アイデアをバンバン出しあいましょう!」みたいに言われた例が結構ありますからねぇ。この基本をおざなりにしてる組織は意外なほど多いんじゃないかと。
- 最重要課題は必ず配布しておく:Amazonとかでも、ミーティングの前には全員に「本日の課題」をくわしく書いた紙を配るそうですが、これと同じことですな。
- 正しい人を選ぶ:リーダーは事前に「ミーティングのゴールは何か?」を考え抜き、その目標にたどりつける専門性を持った人を選んでおく。日本の会議だと「この人いる?」みたいな人物が参加してるケースが多いですもんねぇ。
会議中にやること
- 会議の三大目的から逸れないように気を配る:多くのデータでは、日ごろのパフォーマンスが高い人ほど、1)事前にセットしたゴールを達成する、2)問題点をグループ全体に理解してもらう、3)フォードバックをもらうという3つのポイントから逸れない傾向があるんだそうな。これ意外の要素(改善点と関係ない批判とか)は無意味ってことですな。
- 笑いの要素を入れる:ユーモアには、参加者の態度を積極的に変え、創造的な問題解決をうながす作用がある。いったん楽しい会議が行うと、その良い影響は2年後まで続くことがわかっている。
- 不平不満は即消し:「批判は議論に必要」って考え方もありましょうが、実際はデメリットのほうが大きい。他人の批判や不平不満を聞いたものは、たいてい「自分は無益な存在だ…」って気分になるため、リーダーは速攻で火消しにかかるのが得策。
- つねにゴールを意識する:人間が集まって会議をすると、どうしてもゴールとは関係がない話題やムダな行動にそれていきがち。リーダーはつねにゴールを意識して、少しでもそれたと思ったら本筋にもどす必要がある。
会議後にやること
- 議事録は必ず全員に配る:会議が終わったら、必ずすべての参加者に議事録を配布。1)どんな決定がなされたか、2)次のステップへのアクション、3)責任者は誰なのか?などを明記しておく
- フィードバックを探す:フィードバックがないと、次回の会議の内容と構造が固まらなくなる。特にリーダーは、参加者の満足度アップにつながる会議の問題点を特定しておく必要がある。
- 未来の行動を決める:会議の成果を本気で活かしたい場合は、未来に行うアクションと、次の会議の短期と長期ゴールを決めておかねばならない。
ってことで、言われてみれば当たり前のことばかりな気がしますが、多くの組織でこの基本が守られてないのも事実でしょう。わたしの場合も、ある会社に「議題を作って知らせてほしい」と伝えたら、「プロはそんなことをしなくても大丈夫なはず」とかよくわからんことを言われた経験がありますもんで。
研究者いわく、
組織のリーダーは、もっと会議をオーガナイズすべきだし、時間を確実に守るべきだし、アイデアを気軽にシェアできる環境づくりを行うべきだ。
ってことでして、「基本的なことは愚直なぐらいちゃんと守った方がいいよー」って視点が強調されておりました。そりゃそうですよね。