このブログを検索

運動好きな女性がパフォーマンスを最大化するための栄養ガイドラインとか


  

運動をする女性に必要な栄養のとり方を調べたぞ!」ってナラティブレビュー(R)が出ておりました。ご存じのとおり、女性はホルモンバランスの変動が男よりも激しいので、それに合わせて必要な栄養バランスが変わったりするんですよ。

 

 

あくまでナラティブレビューなんで、そこまで厳密な内容でもないんですけど、運動好きな女性に必要な栄養について過去のデータをさらってくれていて、定期的にエクササイズをしている方なら非常に非常に役立つのではないかと。

 

 

では、実際のガイドラインを見てみましょうー。

 

 

1. 三大栄養素のおすすめバランス

  • タンパク質

    • 最低でも1日に体重1kgあたり1.6gを摂取する

    • 筋トレをしたあとは4時間ごとに20gを摂取した方がいいかも(ライフスタイルによっては守れない人もいるので、そこまで厳密に考えなくてもOKですが)

    • 黄体期の場合はタンパク質を増やした方が良い

 

 

  • 脂肪

    • 総摂取カロリーの20〜30%を脂肪にする

    • 12gのオメガ6と、1.1gのオメガ3脂肪酸を毎日摂取するよう気をつける

    • 黄体期ほど脂肪の必要性は増える

 

 

  • 炭水化物

    • 総摂取カロリーの45〜65%を炭水化物にする
    • パフォーマンスを最大化するためには1日に体重1kgあたり6〜10gを摂取する

    • マラソンなどに参加するときには、イベントの3日前に体重1kgあたり8〜10gを摂取する

    • イベントの1時間前に体重1kgあたり1gを摂取する
    • イベント中は1時間ごとに体重1kgあたり30〜60gを摂取する

    • イベント後は体重1kgあたり0.75gを摂取する

 

 

 

2. カロリー摂取量のおすすめ

よく運動をする女性は、利用可能エネルギー(EA)に注意する必要がある。エクササイズ好きな女性ほどカロリー不足に苦しむケースが多く、パフォーマンスを最大限に発揮し、正常な月経周期を維持するためには最適なEAが必要となる。必要なEAは以下ように計算する。

 

  • EA=(総消費エネルギー ー 運動時の消費エネルギー)÷ 無脂肪体重(kg)
  • 活動的な女性が最適なEAを確保するには、1日に無脂肪体重1kgあたり40〜45kcalのカロリーを摂取する

 

 

3. サプリのおすすめ

サプリメントは健康とパフォーマンスを高めるのに役立つが、ほとんどの研究は男性を対象にしているのが難点。そこでこのナラティブレビューでは、女性を対象にした研究の結果を以下のようにピックアップしている。

 

 

 

  • カフェイン
    • メリット運動能力の向上、脂肪代謝を促進してグリコーゲンを節約、痛みを感じにくくする
    • 用法:運動の60分前に体重3~9mg/kgのカフェインを摂取

 

  • クレアチンモノハイドレート
    • メリット運動パフォーマンスの向上、怪我のリスクを低減、リハビリテーションの向上、病気リスクの低減、筋肉の増加、月経時・妊娠時・産後の気分改善、神経の保護
    • 用法:1回につき体重1kgあたり0.3gを1日4回ずつ。これを5~7日間ほど続けたら、1日5gづつ飲めばOK

 

  • 葉酸
    • メリット:貧血の可能性を減少させる
    • 用法:1日400ug

 

  • オメガ3
    • メリット:炎症抑制、病気リスクを低減、免疫機能の向上、うつ病の抑制
    • 用法:1日1~3gを摂取

 

  • プロバイオティクス
    • メリット免疫機能と消化機能の調整、泌尿器系の調節、皮膚の健康を促進する、炎症を抑える
    • 用法:1日に100~200億個のコロニー形成単位(CFU)を含むのが望ましい。多種類のプロバイオティクスを摂取するほど、効果を実感しやすいと思われる

 

  • ビタミンD3
    • メリット:骨の健康を促進する
    • 用法:1日2,000~4,000IU

 

  • ホエイプロテイン
    • メリット:体質改善、骨密度の向上、筋タンパク質の合成、疲労までの時間を延長する、回復力を高める
    • 用法:上述のとおり。

 


スポンサーリンク

スポンサーリンク

ホーム item

search

ABOUT

自分の写真
1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

INSTAGRAM